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久住女中本舗

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2009年 11月 23日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.34

道玄斎です、こんばんは。
今日は目が覚めたら夕方の5時でした。17時。その後、とぼとぼと街に出て朝食兼昼食兼夕食を食べたら、何だか具合が悪くなって今に至りますw



■昨日のラジオから

というわけで、昨日はNaGISAさんのノベルゲームを語るラジオがありました。
三時間くらいでしょうか? かなり濃厚で楽しい時間を過ごすことが出来ました。 

実は、私、放送が始まる前から既にアルコールが入っていたんですよねw ビール一瓶呑んでました。けれども、1時間経ち2時間経ちってやってるとアルコールが切れてしまいますから、再度焼酎を呑んだりして。
前々回は、コメントを書くときに三回も間違えるなんてグデグデっぷりを見せてしまったわけですが、今回はお酒の呑み方としてかなりグーな感じだったんじゃないかっと。

いや、お酒の話はどうでもいいんですw

一番重要なのは、ノベルゲームの為のコミュニティみたいなお話が出てきた事。
何しろ、私の活動も「ノベルゲームの草の根的布教」にあるわけですから、ノベルゲーム振興に異論はありません。

想定しているのは、恐らく「フリーの」という枕詞が付くであろうノベルゲームなんですが、云われてみると「一昔前だったら話題になっているような作品でも、最近はあまり盛り上がらない」という事、確かにあるような気がします。
ジャンル自体が緩やかに衰退に向かっている、なんて事は多分、無いハズですし、考えてみれば結構不思議な気もしますね。
こうした状況に一石を投じるコミュニティ作り、これはやはりNaGISAさんだからこそ出来る事です。ノベルゲームのプレイヤーであり、レビュワーであり、ゲーム音楽作曲家というマルチ才能を持つ方ですからね。

私なんかはプレイヤー歴こそそれなりに長い(と思う)ですが、言わばこの世界の新参者みたいな所がありますし、何よりも一本もゲームを作っていないという致命的なものがあったりするのでw
とまれかうまれ、ノベルゲームのコミュニティが出来ると、プレイ専門みたいな人であっても、十分役に立つと思いますし、何より「楽しい」じゃないか。

私に出来る事、なんてたかがしれてるわけですけど、少しでも何か貢献出来たらいいなぁ、なんて思っています。何か出来る事……あるかなぁ……? 例の効果音製作のやり方、くらいか……? ってそれはあまりコミュニティとは関係ないか……w

実は、ここだけの話、こっそり効果音製作は続けていて、実際にゲームを作ったりしている現場にスポットで参戦したりして、少しは上達したかも? 尤も、録音機材がありませんから、あくまで「シンセに入ってる音で」という限定条件の下でなんですが。


も一つ、昨日のラジオで嬉しかったのは、「こんなブログだけれども、意外と見てくれている人がいるんだなぁ」と感じた、という事。NaGISAさんのラジオそのものが、或る意味で一つのコミュニティみたいになってる側面は実はあるんですよね。
で、そんなノベルゲームファンの中に、ここを見て下さっている方がいた、というのは凄い励みになりました。参考になるかどうか、ってのは書いてる本人にとっちゃ未知数ですけれども、何かこう、嬉しいですよね。
又、無印(=純米)、吟醸、大吟醸という、私の評価というか括りに、結構責任感を感じたりもしてw 何て云うか、感覚的に「これはいいぞ!」と自分が思ったモノに対して大吟醸を付けたりしているんですが、確かに考えてみると、20本に一本出るか出ないかって感じですから、意外とそういう所は辛いのかもしれません。。

評価みたいな事を云うのもちょっと口幅ったいんですけど、そもそもノベルゲームって「客観的な評価」みたいなものが極めて難しいジャンルかもしれませんね。
ある人にとっては、あまり面白みの無い作品であっても、別の誰かにとっては傑作だったり、なんて事は日常的にあります。10人居たら10個の「傑作」があっていいと思いますし、そうでないと逆に不自然な部分もありますよねぇ。勿論、10人居たら8人とか9人が「傑作」と云うような凄い作品もあるわけですけれど。

たまに、レビュワーは文学理論などを踏まえてレビューを書くべし、みたいな事、人から云われたりするんですけど、多分、それはすっごく難しいですし、少なくとも私には出来ません。逆にそれが出来る人のレビューがあれば、滅茶苦茶読んでみたいです。

それは兎も角、何で私にそれが出来ないのかってーと、単純な話で、ノベルゲームは作者とプレイヤーの距離が凄い近い、或る意味で特殊なジャンルのゲームだからです。

凄い面白い作品に出会って、「ご意見・ご感想はこちらからどうぞ」なんて表記の下にメールアドレスがあって、ついつい勢いに任せて作者に「凄い良かったです!」なんてメールを送ったこと、きっとあるんじゃないでしょうか? 私にはありますw
私が最初にそうしたメールを若気の至りで送ってしまったのは、例の『柵の淵』という作品でした。で、二三日したら、何と作者様からメールが返ってきて、凄い嬉しかったです。「をを、勢いで書いてしまったのにこんな丁寧な返信を頂いてしまって……」と妙に恐縮してしまったりして。

で、問題は、特にフリーのノベルゲームという事であるならば、こういうコミュニケーションを取る事が比較的容易ですよね。何て云うか、「創った人の顔が見える」っていうか。

けれども、現代の文学理論のベースとなっている考え方は作者というものの存在をカッコに入れて、考慮しません。上手く云えないのでアレですけれど、「作者の意図」みたいなものは考慮しないんですよね。飽くまで「何をどう語るのか、何がどう語られているのか」みたいな、そういう所に重点が置かれるわけです。
とするならば、作者が、ある作品のある部分をAである、と考えていたとしましょう。だけれども、文学理論的に読んでいくと「どうもそれは、Bだと思える」という結論に達したりします。しかし、それを創った張本人である作者がいくら強固に「それはAなんだ」と主張しても、「しかしそれはBとしか読めない」なんて云われちゃいます。

専ら、文学理論で以て取り扱われる作品ってのは、作者が死んでいる事が多いわけで、そういう状況下でならば成り立つかもしれませんが、読者と作者の位置が凄く近いノベルゲームにおいて、作者の意図を全く考慮せず「いや、Bとしか読めないもん!」って云うのは、またちょっと違うんじゃないかな、なんて思うんですよね。
いや、勿論ね、プレイした人が考える事、それは十人十色で色々あって然るべきなんですけれども、理論ってのは、所謂「公式化」ですからねぇ、何となくノベルゲームって一つの世界で、文学理論に重きを置いてレビューをする、ってのは、何か違うかなぁ? と。そうなると、私みたいに感想文みたいなものになっちゃうわけですがw

それに、やっぱり理論が万能である、と考えるのもやっぱり正しくない気もします。
色々な文学理論が生まれては乗り越えられて存在しているわけですけど、それは「ある理論が有益でなくなった」という事と不可分ではありません。
うんと雑な云い方をすれば、理論にはやっぱり賞味期限があるんですよ。恐らく絶対に、現行で優勢な文学理論も近い内に「古く」なってしまうはずです。
或る瞬間には有効であっても、「有効でなくなる時」が来る、という考え方です。

それと、悲しい哉、文学理論と名の付くものの殆どが「西洋由来」です。舶来品なんですよね。
確かに西洋の(って括り方も随分乱暴ですけど)文学には当てはめる事は出来るかもしれません。けれども、日本の、しかも文学ってのとはちょっぴり違うノベルゲームの「シナリオ」に対して、どこまで有効性を持つのか、疑問はあります。
それに舶来品ですから、「翻訳を通して」その理論を学ぶ訳で、もしその翻訳に致命的な誤読があったりしたら……? いや、実際、そういう事もあるんですよ。昔読んだ事のある論文にその問題を扱っているものがありました。
寧ろ、能力のある方が、ノベルゲームを読み解く理論、みたいなものを作ってくれるといいんだけれどもなぁ。

文学理論とは違いますけれども、便宜的に話形を持ち出したり、なんて事は私もやってはいるんですよね。「ぼたんゆき型」とか、「不機嫌高校生、朝女生徒とぶつかる型」とかw

何にせよ、理論適用の当否みたいな所も含めて、色んな議論の場というか、本当にコミュニティが出来たら楽しいですよね。

まぁ、ちょっと今もお酒が入っていてアレですけれども、昨日のラジオを聴いてこんな事を考えた、的に書いてみました。
そういえば、以前ちらりと「ノベルゲームと文学理論」みたいなものを考えたとか書いた記憶がありますが、大体、こんな感じですw 私個人としては「ノベルゲームは必ずしも文学理論に沿って読まなきゃいけないものではない。でも、そういう読み方があれば面白いと思うし、“ツール”として利用するのはアリかも? で、ノベルゲーム発祥の理論が出来てもいいんでは?」くらいですね。何だか錯綜してますがw

私はマイペースでいつものように、作品をプレイして、脱線しまくりの何かをきっと、今後も暫くは書いていくんでしょうw

というわけで、ボチボチ眠る事に致します。
それでは、また。


/* あっ、そういえば、ちょっとプレイし直している作品があります。多分、読了したら以前書いたブツを修正する予定。ご迷惑お掛けいたしました…… */

by s-kuzumi | 2009-11-23 01:24 | サウンドノベル | Comments(0)
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