2010年 01月 13日
道玄斎です、こんばんは。 最近、コンパクトに纏まった作品を読むのが好きで、必然的に番外編が多くなってしまっていますが、今日は「影絵ノベル」、そしてその古式ゆかしき伝統を則った作品のご紹介。 というわけで、今回は「EIN-CHERE」さんの『ハイレベル通学路』です。 所謂「サンダーボルト三部作」とか「女教師美喜シリーズ」とか、その手の系統のヤツですw 結構、不思議に思っているんですけれども、サンダーボルトが世に出てから、こうした影絵で不条理ギャグが繰り出される作品って、割とコンスタントに出てきている気がしません? そこには、豪華で美麗なイラストも無ければ、練りに練られた超感動モノのストーリーも無く、勢いとギャグ、そして何とも云えない不条理感というモノで大部分が出来ている作品なわけですけれども、それが中々面白かったりするから不思議。 もしかすると、本作は「サンダーボルト」の系譜を引く作品の中で一番、ギャグ的に面白かったかも……というのが私の所感。ボカしつつ書くと、ラストの選択肢かな? あれでかなり笑ってしまいましたw この手のゲームの設定として非常にポピュラーな「主人公が先生」、ではなく、本作では「高校生」という差異はあれども、やっぱり「サンダーボルト系」としてひとくくりにしてしまいたくなるような感触ですねぇ(私の云う所の「ぼたんゆき系」みたいなもんだ)。 こうした作品で、「無意味なバッドエンド」に対して怒る人はあまりいないでしょう。 というか、逆にその無意味なバッドエンドを見るのが目的、というか、「如何に不条理にゲームが終わるか」を楽しむのが醍醐味だったりします。 先に、ラストの選択肢で笑った、と書きましたけれども、選択肢ですから幾つか分岐があるわけですよ。で、「これを選んじゃ駄目!」ってのが一発で分かったりするわけで、そういう選択肢見ると「これは敢えてこっちで……」と駄目な方を選びたくなりません?w なんつーか「誘われている感」みたいなw いやいや、これがシリアスなドラマだったら、素直な選択肢捌きをするんです。けれども、本作はどう考えてもギャグ作品ですから、敢えて駄目な選択肢を選び続けていたら、丁度全部バッドエンドを見て、最後にトゥルーエンドも回収と相成りましたw コンプリートで20分くらいでしたね。 結構20分という尺は微妙な所で、通常のレビューと番外編の境界線だったりします。基本「約三十分」から通常のレビューで、「20分程度」だったら番外編にしちゃうんですけれども。 ただ、作品の「雰囲気」というのは、もうご存じの事かと思うので、今回は少し簡略化した番外編の方でお届け致しました。 本当にね、この影絵不条理ギャグノベル、実は地道にフォロワーが出ていて、「さすがに、もうそろそろ打ち止めかなぁ?」なんて思っていたら、本作を見つけてかなり嬉しく思いました。 歴代の中でも、かなり笑えるんじゃないかなぁ? なんて思うので、興味を持たれた方も、そして歴戦のノベルゲーマーの方もプレイしてみては如何でしょうか? それでは、また。
by s-kuzumi
| 2010-01-13 22:16
| サウンドノベル
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