2010年 08月 31日
道玄斎です、こんばんは。 もう、八月もお終いという事で、それにちなんだ(?)話でもして、夏の締めくくりと致しましょう。 今日は、どちらかと云えば、箸休めに近い内容かも……。 ■体と幽体 何度も書いてますけれども、今年の夏はあまりホラー作品を満喫出来ませんでした。 微妙に忙しかったり、或いは一本完結型のホラーでなかったり、でご紹介する機会は少なかったのですが、改めて、幽霊とか、妖怪とかお化けとか、そういう「アッチ」の世界の住人に思いを巡らせてみれば、色々ツッコミ所がありそうです。 先ずは軽めの話からいってみましょうか。 ホラーの定番で「人外の化け物」が出てきて、主人公及びその周辺人物の安全を脅かす、という事があるわけですけれども、こいつらをどう考えたらいいのか? という問題があるような気がします。どう考えたらいいのか? って云っても「妖怪」とか「幽霊」とかの区別を付けるって事じゃなくて、ここでは、その形態的な面をフィーチャーしていく事にしましょう。 大凡……ホラーに出てくる化け物は、「大きい」です。 勿論、標準サイズのものも、小さいものも居るハズなんですけれども、自分が何本もホラー作品をプレイした感触で云えば、「大きくて」「力が強」かったり、或いは「人に似ている部分」を持ちながら「決定的に人じゃない」とかね。そういう特徴を持っているような気がします。 で、見た感じ人間に近い(けど化け物)ヤツが居て、主人公(及び、その周辺人物)が、その化け物の攻撃を避けた際などに、コンクリートの壁がぶっ壊れたりする事ってありません?w 或いは平気で、部屋の壁をブチ抜いちゃったり。 そういう時に、いつも私が思うのは、「こいつの体どうなっとんじゃ?」という事なんですw 本当の化け物、だったら説明は付くんです。だけれども、人型……所謂外見は限りなく人間に近いヤツでありながら、そういうパワーを持った存在まで出てくると、ちょっと色々考える必要がありそう。 筋肉なんかは、ボディービルの人を見れば分かるように、滅茶苦茶太く出来るみたいですし、きっとそんな腕で殴られたら相当痛い事でしょう(痛い、で済めばいいなぁ……)。けど、いくら限界まで筋力を付けたとしても、コンクリートの壁をぶっ壊すってのは、ちょっと無理があるんじゃ……。 よしんば、それが可能だったとすると、それはもはや筋力だけ、じゃ説明が付かない世界に突入します。骨というか、フレームの問題にまで発展してくると思うんですよねぇ……。 強烈な筋肉の動きを支える骨格、これが無いと、コンクリートの壁をぶち壊す事は出来ないんじゃないか、と。そもそもコンクリートぶち抜いて、手の骨が折れないって凄いなぁ……とw 尤も、これはホラーというよりは、伝奇の類かもしれませんねw 「大きい」という事で考えてみると、古今東西、身長が5メートルとか、10メートルとか、所謂「大入道」的な化け物がつきものです。 けど、落ち着いて考えてみると、これもやっぱり胡散臭い。ガンダムってありますよね? あの機動戦士ですw ガンダムって、まぁ、あれは「人型」ですよね。 でも、本当に人間の身長をガンダムとかに併せてサイズアップしていくと、絶対に「自立」が出来ないんだそうな。原因は、その大きさになると「脚が自重を支えられない」ようです。 背が高い人は、こういう苦労の一端、既にして味わっているのではないでしょうか? 私なんかも、割りに背が高い方ですので(185cm)、良く分かるんですけれども、背が高いとどうやら「腰」を痛める確率が高いみたい。 私の知り合いも、背の高い連中ばっかりなんですけれども、ほぼ例外無く、「腰が痛い……」と云っておりますw ってそれが、単に歳のせいだったら厭だなぁ……。 で、話を戻すと、180cmくらいでさへ、自らの重さの負荷を、腰に掛けたりして場合によっては痛めたりする。いはんや、5メートル或いは10メートルもある大入道をや。という感じ。 多分、本当に5メートルで人型の化け物が居たとしても、そいつは、きっと腰痛持ちか、さもなくんば、自らの体重を支えるので精一杯のでくの坊のハズですw この夏、プレイした作品の中に『死鬼の扉~足音~』というものがありました。 この作品でも、例によって「大きくて」「人型」で「異常な筋力を持つ」化け物が出てくるんですけれども、凄く上手い処理の仕方で、上記のような疑問を封じていましたねぇ。 そう、その化け物は、人型ではあるけれども、「両手両足」で走る、という行為で以て、体重の掛かり方を分散させていたのです! それに、強い部分があれば弱い部分がある、というのも又自明の事でして、そうした「強さ故の弱点」が問題解決に一役買っていて、「これは中々良く考えたなぁ」と思いましたよ。一枚絵も怖かったですし、今年の夏プレイしたホラーの中は、一番面白かったかも。 さて、ここまでが「肉体」を持つ、化け物のお話。 ここからは、「肉体が無い」所謂幽霊だったりのお話。 妖怪と幽霊、結構似ていて、ともすればごっちゃにしちゃいそうですけれども、大凡、こういう風に分類出来るんだそうです。 妖怪:無差別に現れ、危害を加えてきたりする。特定の場所に出没する事が多い。 幽霊:恨みを持った相手の前に現れ、危害を加えたり、恨みを訴えたりする。そいつにどこまでも付いて回る。 まぁ、概ね納得出来そうな分類です。 妖怪っていうと、私は、昔々の「口裂け女」を思い出しますねぇ……。幼い頃、あれが怖くてねぇ……。 で、彼女、ナイフだか鎌だかを持って子供を襲ったりしていましたよね? そうするとこいつも実は「肉体派」です。とんでもない速度で走る、なんて云われてましたし。 一方で、幽霊って、日本人がイメージすると物凄く画一的でアレなんですけれども、まぁ、脚が無くて、両手を胸の辺りまで持ち上げて、手のひらをだらんとさせていて、「ひゅ~ドロドロ~」なんて音と一緒に、柳の木の下辺りから出てきて……なんて感じ。 上記の区分に従い、更に、ノベルゲームに出てくるような幽霊の条件を加味すれば、きっと「怨霊」とか「生き霊」なんてのも「幽霊」のカテゴリの中に入れられそうな気がします。 ホラーのノベルゲームでお馴染みなのは、「怨霊」ですかねぇ……。 怪談でもノベルゲームでもそうなんですが、この手の幽霊が出てくると、私はいつも、ちょっとだけイラッとします。いや、幽霊になった女の子との同居生活! みたいなハートフルな感じの作品では勿論、イラッとしませんよ?w イラッとする時の条件は、「その幽霊乃至怨霊が、主人公及び、その周辺人物を攻撃する」時ですw 何で、最初に化け物の話を持ってきたかってーと、肉体が無い幽霊との対比の為です。 肉体を持っているヤツだったら、多少の問題はあるにせよ、攻撃を受けて傷つく、とか或いはコンクリート壁をぶっ壊す、なんてのもまぁ、納得出来る部分はある。100メートルを7秒で走るって云われても、「すっげぇ早えぇ!」で済んじゃいます。 んが、何故か幽霊が相手になると、主人公サイドは何も出来ずにただただ、彼らからの攻撃を甘受しなければいけないんですよねぇ。そこがどうも納得がいかんw 幽霊がヒロインの女の子の首を絞めていて、主人公が、そこらへんに落ちてた棒きれを使って、幽霊に殴りかかっても、相手は幽体ですから、すり抜けてしまいます。 けれども、幽霊は何故か女の子の首を絞める事が出来る……。 うーん、これはあまりに一方的なんじゃないか……?w こういう状況、どう考えればいいのでしょう? いくつか仮説を立ててみました。 仮説1:首を絞めている時の幽霊は、実は手だけ実体化している。 仮説2:アッチの世界はコッチの世界に優先する、という法則が存在する(するの?)為、幽霊は一方的にこちらを攻撃出来る(その代わり、巫女さんとか異能者には弱いw)。 仮説3:演出。 こういうのは、あんまりマジになってもしょうがないんですけれども、順当に考えれば「仮説3」が正しい気がしないでもないw けど、あんまりにも一方的に、主人公が肉体を持たない幽霊に、いいようにやられると、ちょっとイラッとするんですよw お清めがなされた刀じゃないと貫けない、なんてのは、些か納得出来んw 別にノベルゲームだけじゃないですよね? 世間一般で聞かれる「怪談」の類でも、何故か一方的に攻撃出来る幽霊らしき存在があります。幽霊という体を持たない存在のハズなのに、こちらに対して物理的に干渉出来るというか。 そういうのを見るにつけ、私は「怖い」と思うよりも、「イラ」ッとしてしまうんですw もし、私の目の前に幽霊が出てきて、凄い力で私の首を絞めながら、私の体を持ち上げたとしましょう。 酸欠になりながらも、私は腕を振るなり、足蹴にするなりで幽霊に攻撃をして難を逃れようとするハズです。しかし、向こうはこっちをつり上げて首を締めているのに、こっちの攻撃はみんなすり抜けてしまう。 きっと、そういう状況になれば、私は死ぬとか怖いとか、そういう感情よりも「イライラ」が募ってきそうです。「お前、そりゃ、おかしいだろ!?」みたいなw と、そんな事を考えていると、幽霊に遭っても、なんとかなりそうな気がするから不思議よね。矛盾を突いたら、消滅しそうじゃありません? 幽霊。 あっ、ただね、こっちからも公平に(?)攻撃出来る幽霊もいるみたいですよ? 昔、『ゴーストバスターズ』って映画があって、あれは確か、掃除機で幽霊を吸って退治してたような……w そういえば、この前、またムカデが部屋に出たんですけれども、もう触るのも厭だから、掃除機で吸ってしまいました。掃除機って強いなぁw と、そんなこんなで、怖くも何ともないお化けや化け物、幽霊の話をしていたら、こんなに長くなってしまいました。まぁ、たまにはいいかな。 というわけで、今日はこのへんで。 それでは、また。
by s-kuzumi
| 2010-08-31 20:48
| 日々之雑記
|
Comments(3)
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管理人様、こんばんは。
幽霊ってそういうモノだと思って納得していたのですが、こちらからの攻撃は効かないのに、あちらの攻撃は有効って確かにずるいですね。でもそこをいかに反撃するのかに期待しちゃったり。そうするともうホラーじゃなくて異能バトル物ですけど。 小説家さんの実話体験談で、のしかかって来た幽霊を練習中だった古武術の技で綺麗に投げ飛ばしたという話を読んだことがあります。その幽霊が投げ飛ばされた上の階から悲鳴が聞こえたとかなんとか。 ネットの怖い話っていろんな話があって面白いですよね。エロゲで幽霊追っ払ったとか、ゲイ動画で幽霊追っ払ったとか、同人誌で結界張ったとか、何気に猥談も魔除けになったりするらしいですし。性にまつわることは産につながるから、死の対極なので死んだ人は苦手なんて話もどこかで見聞きしたような。あれっ?そうすると色情霊は? 基本的には死んでいる幽霊より生きている人間のほうが強いらしいです。でも怖いものは怖いです。 ついでに危険を感じないもので怖いを楽しみたいです。 失礼しました。
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また失礼します。
よく考えたら、ラブホテルで怖い目にあった話、出産間際の妊婦さんが病院で体験した怖い話などそこそこありました。うーん?頭こんがらがってきました。生きてても死んでても人間は人間ってことで。 そういえば「桜闇夜奇談~黒羽根~」の方の新作「妓楼怪談」がいい感じです。和風ホラーの妖しい美しさっていいですよね。 失礼しました。
>>夜明けさん
こんばんは。 私も、いくつかエロゲで幽霊を追い払ったとか、その手の話、聞いたことがありますw それにしても同人誌で結界が張れるとはっ!w あっ、作品紹介の方もいつも有り難う御座います。「櫻闇夜奇談」はフラッシュだけれども、結構面白かった記憶があるので、新作の方もプレイしてみようと思います! |
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