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久住女中本舗

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2011年 03月 31日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『隣の異界』

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道玄斎です、こんばんは。
何か、ある傾向の作品をプレイすると、似たような作品を連鎖的にプレイする、なんて事はありませんか? 私の場合、半ば無意識的にそれをやってしまうわけで、今日もちょっと恐い、ホラーテイストの強い作品のご紹介。
というわけで、今回は「トラベルミン」さんの『隣の異界』です。



これも、「死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?」という某掲示板のスレッド及び、その纏めサイトのお話に手を加えノベルゲーム化した、という作品です。
掲示板で読んでいく、或いは纏めサイトを利用して読んでいく、というよりも、こうしてノベルゲームの形にしてくれると、読みやすさが倍増していい感じです。結局、纏めサイトも掲示板の体裁をそのまま利用しているわけで、ともすれば、面白い(恐い)話であっても、微妙に読みにくくて興が冷めてしまう、なんて事もありますから。

私もその纏めサイトの存在を、このブログのコメントにて教えて頂いて、ちょくちょく気がつけば見ているのですが、本当に恐い話、或いはあまりピンと来ない話、色々ありますね。
これも何度も書いてる気がするのですが、私が「時限爆弾」と呼んでいるタイプの、怪談、あれがやっぱり一番厭で恐いですw 「この話を聞いた人は○日後に……」みたいなタイプですねw

それはさておき、本作は、タイトルからも分かる通り「異世界」の要素のある書き込みを何個も並べて、一本の作品として成立させています。
色んなタイプの怪談が入っている作品、は見たことがあるような気がしますが、「異世界」というキーワードで、異なる話(体験談)を集めた、という辺り、かなり凝っていて面白かったです。

何やら、本作をプレイすると、「扉」というものが、異世界へ繋がる可能性が凄く高いらしい。
それはもしかしたら、エレベーターの扉かもしれないし、トイレの扉かもしれない。或いは、グラウンド傍にある地下道への扉かもしれない。
ちょっとエレベーターを使うのが、或いは扉を開く、という行為そのものが恐くなりそうな、そういう作品でしたね。

そいやタイトル画面で「始まり」にカーソルを合わせた時のインターフォンのSE、凄く恐かったです。最近、スピーカーで音を鳴らさず、ヘッドフォンを着用してノベルゲームをプレイする事が多いので、余計に恐さ倍増でした。

ちなみに、脱線風味ですけれども、本作解凍してやると、「holl」というフォルダが出来上がり、中に実行ファイルが入っています。んが、本作で扱っている異世界、或いは異界の扉、或いはその入り口/出口、つまりワームホールだったら、「holl」ではなくて「hole」なんじゃないかなぁ? と思ったりしてw 或いは、単純に「謎の空間」って事だったら「hall」な気もしますねぇ。

と、久々の脱線(?)をしたわけですけれども、本作に納められている話(体験談)はどれも、恐くて、面白さ十分でした。ダイレクトに恐い、というより、「いつか自分も体験してしまうかもしれない……」という可能性を気づかせる、って意味でジワリと迫ってくる恐さがあります。


全体の尺は10~15分くらい。
気軽の読める尺ですが、プレイ後、部屋を出ようと扉に手を掛けた時、ちょっと躊躇ってしまうような、そんな恐さが詰まっています。
本作で語られる体験談、怪談好きなら、チェック済みかもしれませんが、ノベルゲームとして読んでみる、っていうのも中々良いものですよ。


それでは、また。

by s-kuzumi | 2011-03-31 20:24 | サウンドノベル | Comments(0)
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