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久住女中本舗

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2007年 07月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『桜の舞う頃に』

フリーサウンドノベルレビュー 『桜の舞う頃に』_b0110969_17145373.jpg

今日の副題「継続こそが力」

お勧め指数(五段階評価):二
ジャンル:ファンタジック学園モノ(?)




道玄斎です。
またしてもレビューをぶちあげようと思います。
実は、何としても「あおぞら幼稚園」さんについて書きたくて、少し無理してプレイしましたw
というわけで、「あおぞら幼稚園」さんの『桜の舞う頃に』です。

今まで300本くらいフリーのサウンドノベルをプレイしていますが、一番多くプレイしているサークルのソフトが、「あおぞら幼稚園」さん作のものだと思われます。
というのも、異常なまでのリリース頻度で次から次へと新作が出てくるのです。

フリーサウンドノベルが好きな俺は、定期的にフリーゲーム情報サイトを巡ります。
そうすると、定期的に「あおぞら幼稚園」さんが新作を出している、と。
ここまで多産なゲームメーカーは、類を見ないのではないでしょうか?

一番最初にプレイしたのは『おにあい~だって好き好き大好き~』でした。
あのラストのインパクトは未だに忘れられませんw 色んな意味でプレイする価値が大です。興味を持った方は、是非そちらもプレイしてみて下さい。
『おにあい』以降、特に2006年から、凄い頻度でゲームのリリースを続け、確実にクオリティを上げ続けています。

継続して創り続ける事、大量の作品を生み出す事。量が質を越えていくような現象は確かに存在するようです。



さて、『桜の舞う頃に』のレビューに入りましょう。
オーソドックスなスタイルのサウンドノベルです。プレイ時間も15分くらいでサクッとプレイ可能。

「あおぞら幼稚園」さんの作風の特徴として、「熱い」「青臭い」というものがあります。
簡単に言ってしまえば、「突き抜けた熱血」が作品に通底しているのです。
中途半端な熱血は見ていて妙に恥ずかしいのですが、徹底した熱血は、寧ろ心地よいのです。

最近のリリースでは、こうした「熱血」的要素は少しなりを潜め、割とファンタジックなスタイルとなっており、本作もそうしたファンタジックな系列に入る作品です。

割と簡単にオチが読めてしまうのですが、全体的に柔らかい雰囲気で、或る意味で予定調和的なエンディングを迎えるわけでして、危なげなくプレイ出来る、という長所はあります。
イラストを最近は外注なさっているようですが、ほんわかしたイラストが作品の雰囲気にマッチしていて良いと思います。

同時に、予定調和に過ぎる、というのが欠点です。
ヘタをすると「良くあるタイプのゲーム」となってしまう危険性が存在しています。

もう一点。
本作では、画面を左右の二つに分けて、左側にテキストが表示される仕組みです。
そのテキストなんですが、一文ごとに改行が施され「一字下がり」となっています。
かなり、それが文章がブツブツと切れる印象を抱かせてしまっています。この点改善の余地があるかもしれません。一文をもう少し長い文章にして、句点を使えばすっきりと文章を読ませる事が出来るのではないでしょうか。


短編で、ほんのりあったかい作品が好きな人はプレイしてみると良いでしょう。
俺は個人的に、あの熱血路線(特に「妹」が出た時の!)が好きで、ファンタジックな系統でも、『Whiteクリスマス』の方が好みでしたので、ちょっと辛口の二という評価にしました。
単純な印象として、『Whiteクリスマス』の方が一つの作品として纏まりがある感じです。

あっ、ちなみに『Whiteクリスマス』は、本作『桜の舞う頃に』より後にリリースされていますから、着実に進歩していることがそこからも分かりますね。
俺としては、そろそろここいらで、「長編」の制作をやって欲しいですね。
数多くの短編で培ってきたものを、満を持しての長編で結実させて欲しい所。じっくりと取り組めば、かなりの良作が出来るのではないでしょうか?

きっと、今後も大量のリリースが行われるでしょうから、上がり続けるクオリティを確かめつつ新作を待ってみましょう。っと、今サイトの方を見たら八月に又新作をリリース予定だそうで……。
しかも妹モノで、熱血系の匂いがぷんぷんです。

新作もレビューで是非紹介したいです。

by s-kuzumi | 2007-07-21 19:45 | サウンドノベル | Comments(0)
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