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久住女中本舗

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2007年 08月 08日

フリーサウンドノベルレビュー 『地獄探偵団』

フリーサウンドノベルレビュー 『地獄探偵団』_b0110969_2028477.jpg

今日の副題「ギャグテイストのホラーモノ……?」

ジャンル:ギャグ&ホラー
プレイ時間:十五分~三十分
その他:選択肢アリ。選択によってエンドが何種類も分岐。

道玄斎です、こんにちは。
今日は、息抜きというか、ほんっとに軽いノリでプレイ出来る作品を選んでみました。
ホラー系の作品を多数創られている「夢鳥ーyumedori」さんの『地獄探偵団』です。



良かった点

・意外とボス(?)の妖怪というか悪魔の設定が凝っているw

・兎に角シュールな世界観。ハマる人は滅茶苦茶ハマるかも。

・ちゃんとエンディングリスト付き


気になった点

・しょーもないギャグが多すぎる。

・主人公の存在感が無さ過ぎる。

・何だかついて行けない感じがw




というわけで、何だかもの凄いハイテンションで、ノリノリなw ホラー作品です。
いや、これ好きな人には溜まらない作品かも知れません……。

兎に角、もうタイトル画面で思わず爆笑してしまいます。
妙なイラストw にあの音楽のコラボレーション……。何だか他のゲームメーカーさんが持っていない雰囲気を出しています。
ストーリーは単純そのもの。


高校生になった主人公は、「ペンシル」と名乗る自動書記能力を持つ女の子に「探偵部」へ誘われる。しかし「探偵部」とは地獄からあふれ出る悪魔を探し、退治する怪しげな団体だった……。


と、まぁこんな感じ。
ペンシルなる女の子が主人公に向かって「あなたは光の戦士なのよ!」という辺りからして、もう確信犯的なギャグ満載なのが分かりますよね。

悪魔探しをする為に、どこに行くか選択肢があるのですが、「女子更衣室」「女子トイレ」の二択だったりw もう何でもありのギャグ作品ですw

ちょっと面白いなと思ったのが、悪魔の設定ですよね。
「骨抜き」の悪魔という奴でして、人間の骨を文字通り抜いて、殺してしまうという設定です。
なんだか、そこだけ妙に凝ってるような……。
昔、知っている人はいるのかな?週刊少年ジャンプで『竜童のシグ』って漫画が連載されていまして、主人公の使う技が「抜骨術」というもの。相手の骨を抜き取り倒すというわけです。
なんか、それを思い出してしまいましたよ。

まぁ、こういうノリの作品ですから、今回このレビューも変則的に、脱線しまくりでいきましょう。で、『竜童のシグ』の話。
この作品、なんでこんなに俺の心に残っているのか、といいますと、もの凄い「打ち切られ方」をしていたんですよね。

確か、主人公は戦闘の中で「なんとか螺旋」という技を身につけ、いよいよ因縁のライバル「音速のジオン」なるキャラと対峙する事になります。「音速のジオン」の次には本作『地獄探偵団』の「大魔王」さんみたいなキャラが更に控えていまして、そいつがラスボスみたいな感じです。
遂にジオンと見える事となり、「次週へ続く」。

さて、俺は意外とこの漫画好きだったんですw
んで、楽しみに一週間待って、『シグ』のページを開くと何だかオカシイ。
そう、ジオンも例のラスボスも全員倒した事になっているではありませんか!そして、何だか良く分からないままに完結してしまいました……。
なーんか、そういう「打ち切り」を含めた『シグ』の不条理感に本作、どこか一脈通じる所があるような……。


少し真面目に書きますと、本作は確信犯的なぐだぐだギャグ作品であって、決して作品そのものが悪いわけではないと思うのです。
ギャグの選定や、話の方向性を修正したりすれば、「ギャグ系ホラー」という新ジャンルを目指す事が出来るのでは?と感じさせる魅力も間違いなく存在しています。
殆ど、全てのテキストがギャグにまみれている為に、その中にある良質のギャグも埋もれてしまい、活きていません。
淡々とした描写の中に、ふっと不条理なギャグを盛り込んでみたりと「見せ方」に工夫をする事で、大化けする可能性がある気がします。
テキストのメリハリの問題ですね。
殆ど、寒いギャグだったり、しょーもない選択肢だったりするのですが、中には確かに笑えるネタもあるのです(いや、独特な絵柄もそれに貢献しているんですけれどもね)。

笑わせる所と、シリアスな所。このバランスを保つ事はその作品がギャグをメインにしたものであればある程、必要なのではないでしょうか。全部が全部ギャグだと疲れてしまいますしね。

とはいえ、こうしたノリが好きな人がいるのも事実。
ちょっとでも気になった方はプレイしてみると良いかもしれません。
色々なホラー作品が、世の中にはありますが、重ためのホラーをいくつもプレイするその合間に、息抜きとして楽しんでみては如何でしょうか?

by s-kuzumi | 2007-08-08 14:03 | サウンドノベル | Comments(0)
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