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久住女中本舗

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2007年 09月 05日

なんてことない日々之雑記。

道玄斎です、こんばんは。

私は下戸なんですが、それにも関わらずお酒は結構好きです。
主に日本酒と焼酎だったりするのですが。ビールは国産のものだとヱビスの黒がいいですね。あとはベルギーのビールが好きです。

けど、やっぱりビールよりも日本酒とかの方が好みです。
今日の夕餉には、「粂の井」の大吟醸を贅沢にもお燗にして呑みました。慶長七年創業の酒屋さんが作っている酒です。愛媛のお酒ですね。
しかし、下戸ですから一合も呑めません。本当にお猪口に一杯・二杯程度の分量しか呑みません。
少しだけ酔って良い気持ちになった所で、思い立って「なんてことない日々之雑記」でも書こうかな、と。

前回の「箸休め」ともちょっと関係があるのですが、皆様は「国語辞典」はどのようなものを使われているでしょうか?
机の上に一冊の国語辞典。手紙を認めたり、こうやって何かを書く時に必要になりますよね。
私は、清水書院の国語辞典を普段は使用しています。非常にコンパクトで使いやすい辞典です。編者が岩波書店の「日本古典文学大系」の『源氏物語』を書いてらっしゃる山岸徳平氏です。『とはずがたり』を発見した事でも有名な先生ですね。

この清水書院の辞典をメインに使いながら、『広辞林』なども使います。
『広辞苑』は有名ですが『広辞林』を使っている人は、私は殆ど知りません。ただ、私の『広辞林』は第五版なので、少し古いですかね。

日常の日本語を使う際には、この二冊で事足ります。
ただ、漢字を調べる時には漢和辞典を使う事にしています。特に難しい漢字とかでない場合は『新字源』を。より詳しく調べたい時、或いは難しい漢字を調べる時には『大漢和辞典』を使います。共に、机の横の本棚に収まっていて必要な時にすぐに参照出来るようにしています。
ただ、『大漢和辞典』は索引・語彙索引を含めて14冊もあるのでスペースをとってしょうがないのですが……。

こんな感じで、辞書の類は結構持っているのですが、国語辞典でちょっと変わった辞典を引くことがあります。そう、『言海』です。
近代の国語辞典の第一号として有名な辞典ですね。初版が明治22年ですから相当古いものです。こういう昔の辞書を引くと今の辞書よりも簡潔な記述であったり、或いは「読んで面白かったり」と意外な発見も多いです。ちなみに私の使っている『言海』は、2004年にちくま学芸文庫から出た文庫版。昭和六年の628刷目のものを縮小して収めてあるものです。

何故、こんな辞典を使うようになったのかと申しますと、昔々、大学で『国語学』か何かの授業の時に、「国語調査委員会」(森鴎外も参加していました)に関する講義・演習があったのです。
その中で、『日本国語大辞典』と『言海』を比較して纏め、発表する、というものがあったんですね。

『日本国語大辞典』第二版は今現在、最高の国語辞典でしょう。全部で15巻だっけかな?そのくらいの分量があり、尚かつ古語も掲載されており、言葉/詞を専門的に扱う人は必携の辞典です。略して「日国」(にっこく)なんて呼ばれてます(第一版の方は古本屋などで20000円くらいから揃える事が出来ます)。
対して、『言海』は近代スタイルの初めての辞典という事で、最新と最古と面白い対比が見られるわけです。
その中で、私は簡潔で、しかも読んで面白い『言海』に魅了されてしまったわけです。

試みに、前回の「箸休め」でちらりと話題になった、「姑息」「憮然」を『言海』を使って引いてみましょう。

こ-そく(名)  「姑息」姑(シバラ)ク息(ヤス)ムル事(※)一時ノまにあはせニ事ヲスル事(※)

※「事」は縦書きカギ括弧のような旧字(?)を使用。


一方、「付箋」は載っていても、「憮然」は載っていません。
結構、面白くないですか??

現代では、辞書を引く際に最良のものは『日国第二版』でしょうけれども、時に、こうした辞書を引いてみるのも意外と面白いものです。
ま、文章のヘタな私が言う事ではないのですけれどもね。

今日も一本レビューが書けると良いなぁ……。

by s-kuzumi | 2007-09-05 20:20 | 日々之雑記 | Comments(0)
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