2008年 02月 03日
道玄斎です、こんにちは。 東京は雪が降っています。 ちょっと前にもちらっと雪が降ったのですが、本格的に積もる雪はこれが今年初ですね。 私は基本的に天候の悪い日の方が好きだったりします。 引きこもりの大義名分がある、というわけではなくて、雨の日にぼんやりと部屋の中から外を眺めやったりするのが大好きなのです。 雪も同じ。子供の頃はそりゃ、雪が降っている中で遊んだりしたものですが、流石にこの歳になってしまうと、そういう事はしたくない。 少しだけ、もの悲しいような、そういうのが私の好みです。 昨晩は、NaGISAさんがDJを務めるのノベルゲーマーの為のラジオを楽しみました。 案の定、途中から一杯界隈の著名人が集まってきて、凄い充実した時間を過ごすことが出来ました。 で、昨日の興奮を思い出しながら、つらつらと書いてみようかな、と思います。 ■場面と全体 印象に残ったシーンを挙げていく、なんてお題でお話があったりしたのですが、作品としては良いなぁ、と思えるものでも「じゃあ、どこが印象的だった?」と言われると意外と挙げられないものがあるような気がしました(余談ですが、場面として印象深いものってギャグ系に多い気がするw)。 それは作品を「作品全体」から捉えるか、或いは「場面から」作品を捉えるか、という問題で、作品のテイストや、プレイヤー自身の感受性とも関わりがある問題でしょう。 自分の感覚で言うと名作『TRUE REMEMBRANCE』なんかは、「~の場面が好き」というよりも、作品世界の世界観や空気感が好きなのでした。 作品全体を一つのドラマと捉える、みたいな、そういう感覚を惹起させてくれるようなもの、そういうのが私の好みの一つの方向性。 『ナルキッソス』なんかもそのタイプですね。個人的には。 そういう意味で、ラジオの掲示板にも書いたのですが「花を吐く抄女」さんの『挽歌の候、如何お過ごしでしょうか』は大好きな作品です。 いっつもいっつも私はこの作品をプッシュしているのですが、あんまし知名度が高くない。 この作品は以前レビューでも書いているのですが、主演女優(?)の黒田樹姫ちゃんの語り口が最高です(声優さんの声も好き)。この「語り」が物語全体を包含しているんですよね。 ストーリーは、四国の冴えない喫茶店「挽歌」を、メイド喫茶に改造してお客を集めよう、みたいなw 実際プレイすると分かるのですが、安直なメイド喫茶モノじゃなくて、喫茶店に訪れる人間模様みたいなものや、喫茶店とは何か?という問い掛けを、登場人物であり語り手でもある樹姫ちゃんが或る意味で冷徹に見つめていくみたいな、そういう感じなんです。 人間模様という事で、個別のエピソードが集まったオムニバス的な感じがしないでもない。 けれども、「あのエピソードが好き」というものではなくて、『挽歌の候、如何お過ごしでしょうか』というドラマそのものが、私には響いてくるのでした。 ■ゲームの保管について 皆様は、プレイし終わったゲーム、どのようになさっていますか? 私はデスクトップ上に「サウンドノベル」なるフォルダを作って、取り敢えずそこに保存する事にしています。既に10ギガオーバーなわけですが……。 んでもって、「次プレイしよう」と思っている作品は、画面向かって右側に積んでいます。 今、確認してみると18個の作品が未読のまま、置いてあります。 大体、この右側に積んである所から、一つづつゲームをプレイする。 同時進行で、情報サイトから面白そうなゲームを見つけてダウンロードして、やっぱり右側に積んでいく。この繰り返し。 そういえば、以前あまりに保管フォルダの容量が大きくなってしまって、「圧縮してみるか?」と思って試した事があります。 けれども、.zipとかにしても、圧縮率って大した事ないんだよねぇ。 そもそも圧縮ってどういう事なのかしら?私のイメージでは、例えば、 ddddd なんてデータがあるとしたら、dが五つですから、 5d と表す事で、データそのものを小さくするという、そういう感覚で捉えているのですが、実際はどういう事なんだろうなぁ? こういう事は考え出すと、ドツボに嵌りそうで怖いです。 ■良い文章とは ノベルタイプのゲームに於いて、良い文章とは何か?というのも実は避けては通れない問題です。プロのシナリオライターの方がお書きになった書物を見ても「まだ、ノベルゲームに適した文章は、それぞれの書き手が模索している」という状況だそうで、絶対的な解答は当然ないんですよね。 読みやすさとか、そういうのは個人的な趣向が入り込む所でもあります。 最近、気付いた事には「小説として良い文章と、ノベルゲームとして良い文章は違うんだろうな」という事です。 同じ文章表現であっても、表現を媒介するフォーマットが違いますから、この二つは完璧に重なる事はないんだろうな、と。 例えば、一般的な文章の規則として(というより慣習なのかな?)では、「…」(三点リーダ)は二つ続けて書く、というものがあります。雑誌の編集や或いはコピーライティングなどをご職業にされている方には、もうおなじみの規則だと思います。 けれども、ノベルゲームでは必ずしもこの規則が守られているわけではない。それは同人のゲームでもそうだし、商業のゲームでもそうです。 だからといって、「規則を守ってねぇじゃねぇか」とか言いたいわけじゃなくて、「…」一つだけでも情報伝達、という意味に於いて全く不足はないんですよね。寧ろ三点リーダを二つ続ける方が、画面に表示される際には、煩わしかったりもする。 大体、ノベルタイプのゲームは背景なり、立ち絵なり或いは一枚絵なりが付いているわけですから、くどくどと文章で説明しなくてもヴィジュアルとして、もっと読者に直接的に情報が伝達されたりするわけです。 実は、こんな事を書いておきながら、私自身は文章そのものの読みやすさとかよりも、実はその文章の「見せ方」が気になるタイプだったりします。 適度に段落が落ちているか、とか「?」「!」などの記号のあとにスペースが空いているか、とか。だからリズミカルに読めるか否か、が私にとって「良い文章」なるものの基準になっているような気がしないでもない。 ■パラダイムシフト 私は良く「ぼたんゆきテイスト」とか「ぼたんゆきタイプ」という表現を使っています。 『ぼたんゆき』という作品が、双子入れ替え型の作品の元祖ってわけじゃないとは思うのですが、あの作品がその後の作品に与えた影響は大きいのだろうな、と勝手に思って勝手に使っている用語です。 そりゃ、双子入れ替えなんてのは、『とりかへばや』を見てもわかるように古典的な手法です。 だから、実は「~が元祖」と言う事自体にはあまり意味を見いだせなかったり。 けれども、ある作品がきっかけとなって、その後のパラダイムが変わっていくなんて事は、どの世界でも良くある事です。 やっぱり有名メーカーの商業作品の影響は侮れないものがあって、単に私の穿った見方なのかもしれないのですが、ある作品が世に出ると、それに影響を受けたと思しい作品がどばっと市場に出回る。そんな気がしています。 それ自体は自然の流れだし、寧ろそういう段階を経て、次の作品が生まれていくというのは、古典文学の時代からずっと続いている事で、私は日本の伝統文化だとさえ思っています。 『源氏物語』が記録の上で登場して、今年が丁度千年に当たるわけですが、『源氏物語』なる作品の影響は、その後かなりの部分で絶対的なものとなっていくのでした。 『源氏物語』を露骨に取り入れたモノ、或いは逆に『源氏物語』を意識するが故に、『源氏物語』から極端に離れた或る意味で奇抜な趣向を持つモノ、様々な作品が出てきました。 私個人は、平安後期、鎌倉、南北朝あたりの所謂「作り物語」が大好きです。 まぁ、要するに「お公家さんがお姫様と恋愛して、苦難の果てに幸せを手に入れる」みたいなタイプだと思ってくれれば分かりやすい。 こうした作品って、『源氏物語』は言うに及ばず『狭衣物語』なんかの影響も凄いですよね。プロットは勿論、和歌なんてほぼそのまま『狭衣物語』のそれを踏襲したものがあったり、その類似と差異みたいなもの、それ自体を楽しめるようになっている。 二次創作同人誌ってありますよね。 私は、『源氏物語』に対する『山路の露』とか『雲隠六帖』とか、そういうイメージで二次創作同人作品を捉えてしまいます。 だから、同人活動とか、同人市場って言えばいいのかな?ああいうのって物凄い日本の「伝統」的なものだよなぁ、と。 敢えて言ってしまえば、鎌倉とか室町時代の作り物語って、「同人誌」なんだよね。『源氏』や『狭衣』の。 っと、話が脱線しました。 兎に角私自身は、ある作品がきっかけで、「パターン」的なものが生まれてくることは、大賛成だし、日本の伝統だと思っているのです。新しいものってそうやって出来ていくんですよねぇ。 だけれども、感情的に一つだけ辛いなぁ、と思うものもあります。 それは、「ヒロイン死亡」型のシナリオです。昨日は「ヒロイン殺し」なる秀逸な語が出ていましたw 一概に「~がヒロイン死亡型に影響を与えている」とか言えないと思うのですが、アノ作品の影響はやっぱり多かったんじゃないかなぁ?と愚案する次第。アレですよ、あの花山院の時代の話とか出てくるアレです。 上手く言えないのですが、「もうこの娘は死ぬしかない」というような切羽詰まった必然性みたいなもので、ヒロインが死亡してしまうのは大丈夫。 なんだけども、「予定調和的にヒロインが死亡していく」みたいなものは、何となく読んでいて辛いものを感じます。「死ぬ為だけにヒロインが存在している」みたいな。いや、ホント上手く言えないんだけども。 ■ANNEX 音楽について いやぁ、WindowsVistaに変えてから使い勝手が宜しくない。 で、midiがちゃんと再生されない事もあるんですよね。ざらっと調べてみるとmidiMapperなるものがvistaには搭載されていないから、という事みたいです。 単純にgoogleで「midimapper」って調べるだけでも、vista絡みの記事がヒットします。 対処法なんかも載っているページもありました。だけどもレジストリを弄るんじゃなかったかな……?レジストリはWindows界のヴァルハラであって、死屍累々なわけで……。出来れば、あんまり弄りたくない所。 きっと、皆さんも一回くらいはレジストリをぐちゃぐちゃにしちゃってマシンを目も当てられない状態にした事、あるよね? まぁ、それはともかくとして、ゲームをやっていてmidiファイルを再生するようなものだと、vista遣いはもしかすると不具合が出る事もあるかも、です。 外部音源を繋いでそいつ経由で音を出すようにすれば問題はなさそうなんだけども、誰しもが実行出来るわけじゃないからねぇ。 しかし、音楽を作るって難しいよね。 色々と情報を調べてみると、やっぱり例の「ピアノロール」で打ち込みをする、というのが現在では一般的らしい。五線譜でもいっぱいいっぱいなのに、そんな難しい事出来るかよ、と思ったり思わなかったり。 まぁ、あのシーケンサーを使えばズルが出来てしまうのですが……。 昨日かな?フォルダの中を整理していたら、昔初めて打ち込みをしたmidiファイルが出てきました。五線譜に一音一音ソフトキーボードで音を確かめて打ち込んだ記憶があります。 拙いのはともかくとして、自分で言うのもアレなんですが頑張っていたなぁ、と。もう六年くらい前のファイルですよ。五線譜で表示してみると何とも珍妙な譜面になっていたのはご愛敬。 シンセドラムの感じとか、自分の好み直球で(って自分が作ってるんだもんね)その内、上手に加工して日の目を魅せてやりたいなぁ、と思いました。 なんか、随分とつらつら駄文を書き連ねてしまいました。 纏まりが悪いけれども、ここらへんでやめておきましょう。 雪かきでもしてくるか……。 ※二月三日 午後三時半頃、文章を追加。
by s-kuzumi
| 2008-02-03 14:26
| 日々之雑記
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