2008年 03月 23日
今日の副題 「君に逢える日を夢見て……」 ※吟醸 ジャンル:恋愛アドベンチャー(?) プレイ時間:1ルート一時間半~二時間くらい。 その他:選択肢アリ、バッドエンドも。主人公以外フルボイス。 システム:Nscripter 制作年:2004/1/2(オリジナルは2000年に公開) 容量(圧縮時):91.0MB 道玄斎です、こんばんは。 先ずは、ちょっと報告というかお礼をいわせてください。 最近、色んな方のサイトからリンクを辿ってこちらに来てくれている方が多くて、本当に嬉しいです。一つ一つのサイト主様のお名前は出しませんが、リンクを張って下さり本当に有り難う御座います。 いつも言ってますが、どうにも積極的にここを宣伝する気にはなれずに「クチコミ」的に広がったらいいなぁ、とそういう野望(?)を持っているので、ほんっと感謝しております。 当然、リンクフリーですし、どこでもお好きな所を張って下さって構いません。勿論、私に許可なんかを取る必要もナッシング。 リンクの考え方は色々ありますし、各々の意見を尊重するつもりですが、個人的には「検索エンジンだってボットとか使ってURL収集して、或る意味無断でリンク張ってるんだから、別にリンク張ってもいいじゃん?」ってのが私の考えですw 勿論、サイトの方に「無断リンクは厳禁」なんて書いてあったらそれに極力従う積もりですが、少なくとも私の管理下にあるこのブログ、或いは本館の方へのリンクはお好きにどうぞ! 少し脱線しましたが、リンクを張って下さった方に感謝を込めてという事でご容赦下さい。 で、今日はなつかしのゲームをプレイし直しました。ルートによっては凄く良く覚えているものがあったり、或いはすっかりと忘れてしまっているものもあったりと、懐かしさの中に新鮮な気持ちを以てプレイ出来たと思います。 というわけで、今回は「みずたにみゆう」さんの『夢の少女~DreamGirl~』です。 良かった点 ストーリーはサイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。 懐かしい作品ですね。古参ゲーマーならきっとプレイ経験があるでしょう。 本作が同人作品(シェア)としてリリースされたのが今から八年ほど前。多分、当時の同人ゲームの世界では頭一つ飛び抜けていた作品だったのではないでしょうか? それがフリーになって、プレイ出来るようになったのが2004年(?)。凄い話題作となりました。 当時、そういう情報系のサイトを巡ってみると必ずと言ってよいほど本作が紹介されていたものです。 なんと言っても100M近い容量は、当時フリーでは皆無でした。イベントCGも大量にありますし、更にやはりフリーでは当時珍しかったフルボイス(除主人公)の採用で、フリーノベルゲームの金字塔的な役割を果たしていたものと思います。 私も夢中でプレイしました。まだ、今ほど恋愛をメインに据えた作品が少なかった為、とても貴重な作品だったこと記憶しています。 さて、今回の私の攻略順ですが、図らずもベストパターンだったんじゃないでしょうか? つまり、御崎かのえ→神代唯→広田美雪の順に攻略しました。 まぁ、ベストパターンってのは各々プレイした方に判定していただくとしても、個人的には美雪シナリオはやっぱり最後がいいかな?なんて思います。 一番印象に残っていたのは、実はかのえシナリオです。 これは最後のオチまでちゃんと記憶していました。今から見てみると割と良くあるタイプな気がしないでもないのですが、主人公勇也とかのえの過去のお話が丁寧に描写されている為に、「ありがち感」が払拭されていたのではないかと思います。 かのえの為に「頑張る」主人公の姿なんかも描かれて、これも好印象のシナリオでした。やっぱり恋愛って或る程度男の子が頑張らないと、ね。 特にラストシーンがいいですね。過去の二人の描写がなされ、そして……という終わり方。100%完全ハッピーエンドっていう感じではないのですが、ラストの破壊力(余韻)がとても印象的なシナリオでした。 次にやった唯シナリオなんですが、すっかり内容を忘れていましたね……。 結構な修羅場が出てきて……w このシナリオでは脇役が物凄い活躍します。主人公の友人の流山(るさん)君や、唯の友達の由美子です。由美子ははっきり言ってしまえばちょっと厭な女なのですがw 流山君が光っていましたね。というのも流山君自体にもちゃんとバックグラウンドがあるというか、しっかりとした設定がなされているわけで、良い存在感を持っていたと思います。 唯シナリオとはちょっと関係無い話なんですが、流山君が出たのでついでに。 本作の場合、主人公や流山君の通っている学校は「男子校」なんですよ。恋愛学園アドベンチャーでは珍しい設定でしょう? しかもコテコテのキャラがいない(いや、そういうのが勿論駄目ってんじゃなくてね。あっ、先輩は割とそれっぽいか?w)。主人公は成績優秀だし、ちゃんとした性格形成のバックグラウンドも持っている。流山君にしても然り、と凄く充実したスクールライフを送っているわけです。 なんて言うのかな、学園モノとしての「根っこ」の部分が物凄くしっかりとした作品だったので、危なげなくプレイ出来た、という印象ですね。 さて、話を唯シナリオに戻しましょう。 このシナリオでは、実はあんまり恋愛がメインに押し出される、というよりも唯と先輩という幼なじみの関係みたいなものがフィーチャーされている印象。 唯に恋愛感情を持ちつつも、自分の先輩との間に板挟みになる主人公の苦悩なんかが見所ですね。敢えて難を言えば、ラストがちょっと性急過ぎるというか、ちょっとだけ収まりが悪いかな?なんて個人的には思いました。 けれども、ちょっと他の作品ではお目にかかれない、三角関係みたいな恋愛模様を描いたりと意欲的なシナリオです。 で、美雪シナリオ。 どうやら、これがメインルートというか、最大のヒロインみたいなそういう感じですかね。 タイトル画面の子はやっぱり美雪? 美雪はいい子です。正直、本作のヒロインの中で一番好きです。 本屋さんでの出会いから、誤解やすれ違い、そして(一時的な)別れと再会が描かれ、或る意味で王道的な恋愛ストーリーでありながらも、美雪のバックグラウンドなんかがしっかりしていた為にとても良いシナリオになっていました。恋愛要素てんこ盛りです。 いや、登場人物のバックグラウンドって大切なんですね。設定がガチガチになっているというわけでもなくて、すんなりと各キャラのバックグラウンドが理解出来るような、本作のシナリオライティングはやっぱりただならぬものがあるのではないでしょうか。 少しだけネタバレになってしまうわけですが、敢えて書きますよ? 唯シナリオまでプレイした段階で、私は実は「夢の少女」は勇也の「アニマ」的な存在だとばかり思っていたのです。彼の心の中にある理想の女性像みたいな。だからこそかのえ、或いは唯と関係が進むにつれてアニマである夢の少女は消失していった、とそういう理解をしていました。 なんですけれども、どうやら美雪こそが「夢の少女」だったみたいですね。ここらへんの事情は美雪シナリオのラスト近辺で明らかにされていきます。 って、まぁ夢の少女のイラストは、髪の毛をおろしているから分かりづらいだけで、普通に美雪ですよね??あの耳の所からぴょこんと出ている髪の毛に注目してみて下さいw 気になった点は、実はそんなにありません。 しっかりとしたキャラクターメイキングがなされているし、学園モノとしての根っこみたいなものもしっかり。そうそう、学園で思い出したのですが、壇ノ浦先生が凄いいいキャラでした。ボイスもかなり嵌ってたんじゃないでしょうか?w 美雪ルート以外では、ちょこちょこっと顔を出すだけなのですが、美雪ルートではかなり本音で主人公にぶつかってくるような、そんな熱血教師の姿を見ることが出来ます。こういうキャラ大好きです。 強いて気になった点を言えば、マウスホイールでバックログが読めれば良かったかなぁ、くらい。 けれども、会話ウインドウの横っちょに矢印があって、そこをクリックしてやれば、バックログが出来ますからそこまで不便じゃない(実はこれに気付いたのはついさっきです……)。 或いは、ボイスの音質があんまり良くないとかかなぁ?けれどもこれって昔の作品だからそういうのをさっ引いて考えると別に欠点でもないのかもなぁ、なんて。 今日はなんだかルートごとの解説みたいな感じになってしまいましたが、たまにはこんなのもアリでしょう。 本作も初期フリーサウンドノベルの偉大なマイルストーン的作品です。 もう、皆さんプレイしてますよね?? もし、まだという方がいらっしゃいましたら、是非一度プレイしてみる事をオススメいたします。後悔させませんよ?
by s-kuzumi
| 2008-03-23 23:43
| サウンドノベル
|
Comments(4)
こんばんは。
「夢の少女」とは懐かしい。私も、レビューを書き始めてまだ間がない頃プレイして、「おお」と思った記憶があります。それほどポリシーを持ってレビューを書いていなかった頃なのですが(それは今も大して変わらんか)、この作品をプレイした頃から、本格的に「レビュー書き」にはまっていきました。 私も壇ノ浦先生がお気に入りです。唯シナリオが特に良く出来ていますよね。実は、壇ノ浦先生が気に入ったので、「壇ノ浦古戦場」の写真を撮って(後ろには関門橋)、作者さんに「壇ノ浦の萌え画像をお送りします」なんて掲示板に書きに行った事が(爆)。 実は、道玄斎さんの丁寧なレビューに触発されて、「夢の少女」のレビューを、若干加筆修正しました。あの頃はかなりテキトーなレビューばかりでしたから(笑)。懐かしの作品のレビュー、また読んでみたいですね。楽しみにしています。
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s-kuzumi at 2008-03-24 21:36
>>NaGISAさん
こんばんは。 最近、「懐かしい作品」を無性にプレイしたくなって、あれこれとフォルダの中を探し回っています。温故知新じゃないですけれども、いまだに人気のある作品はやっぱり、一味違いますね。 いや、実は……私が「夢の少女」を知ったのはNaGISAさんのレビューだったはずでw そういう意味でも感慨深い作品です。 唯シナリオは、ともすれば複雑で読み手が混乱しちゃいそうな状況を綺麗に纏めていて、上手いなぁ、と思いました。三角関係みたいなのって、中々うまく書けませんよね。 壇ノ浦古戦場の写真が撮れる位置にお住まいでしたっけ?それは羨ましい……。平家物語なんかも私はかなり好きで、出来たらそういう史跡に近い所に住みたいなぁ、なんて考えているもので(近所に義経が一泊してお礼に扇を置いていった、なんて謂われのある神社はあるのですが……)。 丁寧なレビューなんてとんでもない! いつもNaGISAさんの簡潔で美しいレビューに打ちのめされっぱなしですw 今度とも精進する所存ですので、どうぞお付き合い下さいませ。
>いや、実は……私が「夢の少女」を知ったのはNaGISAさんの
>レビューだったはずでw なんと(笑)。それは光栄です。 >壇ノ浦古戦場の写真が撮れる位置にお住まいでしたっけ? はい。下関市民にとって「壇ノ浦」は身近な場所です。壇ノ浦古戦場の辺りには、ちょっとした公園があり、休日には家族連れや観光客で賑わいます(すぐ近くに、関門人道トンネルの入り口もありますから)。「壇之浦町」という町もありますよ。住みたいです(笑)。九州と関門橋を背景に、1日数百隻の船が行き交う壇ノ浦は、下関市民の心の故郷かも知れません。 下関は、他にも高杉晋作ゆかりの地など、歴史的な史跡が多い魅力ある街です。下関に来られる際には是非ご一報ください。ご案内しますよ。 でも、未だに安倍晋三さんのポスターが貼ってあるのは、何とかして欲しいと思ってます(笑)。
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s-kuzumi at 2008-03-25 20:40
>>NaGISAさん
あの当時は、NaGISAさんの「推薦」「準推薦」を片っ端からプレイする、という事をやっていたのですw 今ほど手軽に新作の情報が手に入らない時期だったので、あの当時からレビューをコンスタントにお書きになられているとう事、一愛好家として本当に尊敬しております。 壇ノ浦が心のふるさとっていいですね! 私の住んでいる所は、別名を「神奈川のチベット」といいまして、徒歩5分で東京に行けるのですが、まぁ辺境地なので、そういう史跡や由緒・ゆかりのある土地に住めるというのは羨ましいです。 下関に行く時には、お言葉に甘えて、是非連絡させて頂きます。その時はどうぞ宜しくお願いします!! |
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