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久住女中本舗

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2008年 10月 29日

ノベルゲーム愛好家のDTM勉強会 第五回勉強会

道玄斎です、こんばんは。

今日は久々のDTM関係の記事です。
効果音を作ったり、その効果音でループ素材を作ったりが、八月の終わりでしたから、まるまる二ヶ月ぶりくらいですね。

先日、FL STUDIOの生涯アップデート権を購入した、と日々之雑記で書いたので、私のFL STUDIOの練習も兼ねて、今日はやっていこうかと思います。しばしお付き合い下されば幸いです。



■エレクトロニカ(っぽいもの)を作ってみよう。

第一回は、ドラム、第二回は和風っぽい曲を上げてみて、第三回・四回で効果音の製作をしてみました。
で、第五回目の今回は、少しジャンルを絞って、実際にちょこっと曲を作ってみようかと思います。果たして出来上がったものが曲なのかどうか、疑わしいものはあるのですが……。

さて今回作ってみるのは「エレクトロニカ」です。
いやぁ、取り上げておいてアレなんですけど、私自身も良くエレクトロニカって理解していません。コンピュータミュージックの一ジャンルではあるんでしょうけれども、ズンドコズンドコいうようないかにもな「テクノ」というよりは、もう少し前衛的な感じ、という捉え方で良いんでしょうか? 取り敢えず、ここでは「非ダンス系」のコンピュータミュージックくらいの緩い定義でやってみようかと。

で、早速ですが、ちょろっと作ってみました。所要時間は一時間半くらい。昨晩、シコシコと作っておりました。
聞いて頂ければ分かるように、フェードイン/フェードアウトもしていなくて、尺も例によって短く、曲というより、曲の一部抜粋、みたいな感じですけども、まだFLの操作方法に不慣れなもので、勘弁してやって下さいw

こちらから聞いてみて下さい。

どうでしょう? 意外とそれっぽくないですか? 私自身は「意外とそれっぽく出来たかも」と思ってるんですが……。ちなみにテーマは「涅槃からの音」w
肝心なのは、「エレクトロニカを作る」のではなくて「エレクトロニカっぽい何かを作る」という事w 究極目標は「ノベルゲームで活かせるDTM」なわけですから、必ずしもエレクトロニカそのものを作る必要はないんですね。

実際問題、こういう曲をノベルゲームでどうやって活かすのか? って大問題がありそうですが、まぁ、上手く使えばSFっぽい作品には使える……かも……しれない……w



■作り方

先ず、何をやったかっていうと、常に鳴っている「ピーピー」鳴ってる音を作ってみました。
曲を再生してみると、頭から鳴っている機械が壊れたような音です。

どーやって作ったかってーと、


○それっぽい音をシンセの中から探してやる。

○アルペジエーターを使って、シーケンスパターンに仕立ててやる。

○シーケンサーに記述。


と、こういう流れになります。

私だって、エレクトロニカなんて作るの始めてなので、手探りでやっています。だから、きっと「もっと効率の良いやり方があるぜ」とか「全然なってねぇよ」とか色々ご意見があるかと思いますが、ご参考までに、って所ですね。

やっぱり、こうエレクトロニカですから「エレクトロ」な部分が欲しいわけです。
割と、それっぽいCDとかを持っているので(マッシヴアタックとか、アンダーワールドとかそういうヤツです)、そういう人たちのアルバムを思い起こしてみると、ピーピーと鳴る音ってのがイントロから入ってくるものが多い気がします。
ですので、先ずはそこから作ってみた、というわけです。

今回はFL STUDIOを使って作業したので、ユーザーの方は参考にしてみて下さい。
先ず、最初にシンセトラックとして「3xOsc」を追加します。なんだかデフォルトのままで十分「それっぽい音」が鳴っているので、そのままそれを使います。省エネですw
だけれども、一ひねり加えてやる事にしましょう。
そう、アルペジエーターでアルペジオっぽくしてやるんです。音自体は「シ」ですw 和音ですらないのにアルペジエーターとはこれいかにw 凄い手抜きですねw だけれどもアルペジエーターで3オクターブに跨るようにして、「2回連続」で鳴らすように設定すると、それっぽいシーケンスパターンになるから不思議。

あとは、全音符なんかで、長い音符としてだらぁっと「シ」を記述してやればOKです。
やっぱり、こういうシーケンスパターンみたいな「とっかかり」があると、全然やりやすくなりますね。無から作れって言われたらきっと私には出来ません。
けれども、昔聴いたものを思い出し思い出し、それっぽい「とっかかり」を作ってやる。そうする事でなんだかそれらしくなりますし、その後の作業が楽になります。


何か、これだけでもう、相当いい感じになっている気がするのは私だけでしょうか?
けれども、これだけじゃ、ピーピー鳴っているだけで、物足りないのも事実。

ここでまた、記憶を掘り起こしてみます。
なんだか、割とエレクトロニカってコンピュータコンピュータしている音と一緒に、妙に生っぽい音が入っていたりしていたような気がします。コンピュータと暖かみのある音の不思議な融合が持ち味だったりするわけですしね。
で、ちょっと味のあるギターの音を使ってみる事にしました。生まれて初めてギターの音源使ってみましたよ?w

五小節目から、「ファ・シ」と「ミ・シ」と刻んでいるのがそれですね。
ただ、これ実はギターじゃなくて、シターっぽい何かみたいです。弦楽器の音をシンセで弄っていくと、ギターっぽくなったり、シターっぽくなったり、或いはチェンバロっぽくなったりするわけで、ここではあんまり名前とか気にせずに「欲しい音」が出ていればOKという事にしちゃいましょう。

でもって、九小節目から「ジャラン~」とギターらしい音を入れてみます。
はっきりいって、適当にキーボード押さえて、それっぽい音が鳴るようにしただけで、「コードが○○だから」とかそういう理論的な事は100%無視して本当に適当にw 実際、コードもちょっぴり付けてみたのですけど、それは最後の最後の作業でした。

これで、かなりそれっぽいものが出来たわけですけれども、もうちょっと音に厚みとアクセントが欲しいですねぇ。というわけでドラムを入れてみます。
けれども、ここで例の「四つ打ち」をやっちゃったら台無しですよね。キックを打つにしても、いかにもな「ドン」って音じゃ雰囲気をぶち壊してしまいます。
そこで、音色を探してやります。今回使ったのは「Blang Kick」という音色。 「ガンッ」っていう音と「グワン」って音が混ざったような独特な音が出ます。何となくイメージなんですけど、エレクトロニカってちょっと「壊れた」感じのサウンドの方が合う気がするので、そんなイメージで色々キックの音とかを探してみると良いかもしれません。

で、音色を選択したら、配置するわけですけど、一拍目と四拍目のアタマにキックを置いてやります。くれぐれも四つ打ちにしないように。
ちょっと調味料として、ハットも入れてやります。何となく「ランダム」な感じに配置してやると、いいみたいですよ。
四つ打ちだと「規則的」にツクチーツクチー鳴って、合間合間にやっぱり規則的に「ズンドコ」いうわけだけども、今回は「不規則な規則性」みたいなそういう感じなので、それっぽく。

最後に、例のギターの「ジャラン~」って所にコードを置いてやりましょう。
別に凝ったコードは使ってません。というか、私自身そんなに沢山のコード使いこなせないしw そんな訳で、普通の「ド・ミ・ソ」とかそういうヤツでOKです。
ただ、まぁ、ギターの音がありますから、それに合わせて「レ・ファ・ラ」とか、そういう簡単で誰でも知ってるコードを置いてみたわけですな。
コードの音色は少し拘ってみて、「幽霊が出てきちゃいそう」な音を探してきました。コードを置く際も、密集させて置くんじゃなくて、「レ・ファ・ラ」だったら「ラ」だけオクターブ上げて置いてみるとか、色々工夫してみると良いと思います。


後は、てきとーにミキサーに流して、リヴァーブを掛けたり、コンプを掛けたりして完成というわけです。キックの音はリヴァーブを掛けたら、大分雰囲気が変わりました。
あっ、そういえばピーピーいってる音は、パンを振ったりしています。
こういうエフェクトを掛ける段階で、あれこれツマミを弄ってみたりして、目指す音に近づけてみませう。

ちなみに、音色は全部「プリセット」そのまんまです。
省エネエレクトロニカ作成講座ですからw こだわりの人はやっぱり音色まで作り込んでいって欲しいですね。あとは、汚し系のエフェクトを掛けてみたり。



如何でしたでしょうか?
エレクトロニカじゃないって??? 
まぁ、まぁ……。いいんですよ、それっぽくなればw

実際に、ノベルゲームに活かそうと思ったら、「シーケンスパターンを作って、その上に適当な音を置いてみる」ってあたりが使えそうです。ゲームミュージックだったら、極端な話、メロディがなくてもいい場合だってあるもんね。
一番、個人的に重要だと思ったのは、「アルペジエーターとかを使って、それっぽいパターンを組む」という所。そういうとっかかりがないと、私みたいなのは何も出来ないのでw


今回は、スクリーンショット無しでしたけれども、多分、そんなに難しい話じゃないので、すぐに(シーケンサーを持っている人なら)実行出来ると思いますよ。

というわけで、「労力を掛けずして、それっぽいものを作る」企画の第一弾(というか、いつもそれだ……w)、エレクトロニカ編でした。役に立つのかどうか全然分かりませんけれども、何かのきっかけになれば幸いです。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-10-29 18:38 | サウンドノベル | Comments(0)
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