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2008年 04月 06日 ( 2 )


2008年 04月 06日

フリーサウンドノベルレビュー 『what's アルバイト?』

フリーサウンドノベルレビュー 『what\'s アルバイト?』_b0110969_19262391.jpg

今日の副題 「さっくり笑って、ゆっくり眠る」

ジャンル:喫茶店ウエイトレスギャグ(?)
プレイ時間:全てのエンドを見て2時間~
その他:選択肢多し。バッドエンド(のようなもの)も。
システム:NScripter

制作年:2008/4/1
容量(圧縮時):18.2MB



道玄斎です、こんばんは。
昨日は、ちょっと長目でシリアスな作品でしたので、今日はさっくりと笑えるライトなノリの作品をプレイします。「QUADRIENNALE」さんの『what's アルバイト?』です。
作者様の作品は、以前に『私の黒猫』を取り上げた事がありましたね。本作をプレイする際に、それを念頭に置いていたら、ものの見事に良い意味で裏切られたというw
では、いつものようにやっていきましょうか。
良かった点

・一つ一つのエンドへテンポ良く進む。

・ちょっとしたギャグに意外と笑わせられる。

・有名どころのクラシックをアレンジした曲が多く、楽しめる。


気になった点

・「ルート」とその他のエンドの区分けが無い。バッドエンドも又然り。

ストーリーは、サイトのURLにリンクを張っておきましょう。こちらからどうぞ。


こうしたタイプのゲームは実は最近プレイしました。
内容自体は全然違いますが、主人公のパラメーターが表示されていく、というようなタイプの作品という事ですね。『おためし、かのじょ』という作品でした。
向こうは、ギャグの中にも半分シリアスな恋愛の要素があるものの、本作の場合は全面的なギャグ作品で、突き抜け方が良かったです。中途半端に恋愛とかシリアスを入れちゃうよりも、完全なギャグ作品を目指す。これは中々出来る事ではありません。
過去に完全なギャグとして成立していて、尚かつクオリティの高いのは、『OH!威信慕』くらいでしょうか?w 

ただ、ギャグの場合、ギャグ自体には成功しても作品として失敗しちゃう、みたいなw そういう危険性があるので……。逆もまた然り、なんですがw

さて、本作の場合は、主人公の目的が明確なのが良いですね。
「アルバイトをしてお金を貯める」という第一目標が冒頭部できちんと示されるので、プレイヤーとしてはその後、安心感を持ってプレイする事が出来る。
キャラクターの絵も可愛らしい感じが出ていて、好印象でした。

主人公ひとみは、喫茶店でのウエイトレスとして働く事になるのですが、その喫茶店には奇人変人が次々やってきて……というのがストーリーの大まかな流れ。
スクリーンショットでも挙げていますが、こういう怪しげな客がゴロゴロ出てきますw
まさに一難去ってまた一難的に、怪しい客が来るので「次は一体どんなヤツがくるんだ??」とプレイしながら、妙に楽しみになったりしてw

エンド数は24個かな?かなり多いです。
まぁ、お店にやってくる奇人変人も結構な数いますからねぇ……。
一応、バッドエンド、或いは「ルート」という概念もあるようなのですが、そこらへんの区分けがなされていない点、少し気になりました。
もっと言ってしまうと、「正規エンド」とか或いは「トゥルーエンド」といったものが存在しないんですよね。それもギャグ作品だから、と言ってしまえばそうなのですが、なんかこう、一つくらいはギャグをみせつつもしっかりシメるエンドがあっても良かったのかな、と。
あんまりバッドエンドや各「ルート」から到達出来るエンドと、ちょくちょくプレイしていると遭遇する「一般エンド」との区別が付かないというか、まぁその辺りが気になるっちゃ気になる所。
だけれども、基本はギャグ作品だから細かい所を気にしても始まらないので、敢えて挙げるならば、というくらいの位置づけでこの点だけ「気になった点」に挙げています。

いかにも、なギャグが連発されると思いきや、なんだか妙に隠微なエンドを迎えるものがあったりして私は、寧ろそっちの方にウケましたw エンディング「闇の蝶」とかです……w
ギャグも、喫茶店の店長が奥さんと離婚調停をしている、とかそういう設定やそれにまつわるネタが結構好きでした。
ギャグのかる~いノリの中に、時折こうやってポンと妙に重苦しいシリアスなネタが入ってきて、そのバランスが凄く好き。

ゲームバランスみたいなものは意外と悪くない。
一般エンドは、所謂絨毯爆撃というか、しらみつぶし的にやっていけば見れますし、かといって、それだけやっていたんじゃ「ルート」に入れない。多少難易度の高さを感じるものの、攻略自体は意外とゲーム性があって、面白かったです。

これは全く個人的な感想なんですが、いいですか?
朝菜という主人公の友人のキャラ(そしてひとみをバイトに誘い込んだ張本人)が、妙にうざったいというか……w ちょっとプレイしていてイライラっとしてしまう場面がありましたw
とはいへ、喫茶店というベースの要、店長のキャラが立っていたりするので、脇役の扱いなんかもかなり熟練していらっしゃるのではないでしょうか。
店にやってくる客たちも「一発ネタ」で終わらず、「ルート」に入った後に再度顔を出したりもするので、細かい所なのですが、そういう所は評価すべき点でしょう。

進め方によって、エンドに到達出来る時間みたいなものは本当にまちまちなのですが、一つ注意したいのが、「スタミナ」・「ストレス」・「プライド」の値です。
わざわざ表示されているパラメータですから、つい忘れそうになってしまうものの、重要な意味があるのです。行動パターンによって、これらの数が変動しますが、どれか一つのパラメータが限界まで振り切ってしまうと、バッドエンドを迎える事に。
私が好きなバッドエンドはやっぱり「プライド」が振り切れた時のエンドですかねぇ?w ああいう描写が過剰に厭な感じにならないで済むのはギャグの特権です。


少し、エンド数が多いので、気楽に、そして気長に取り組んでみて下さい。
さっくり遊んで、さっくり眠る。
そして、次の日またさっくり遊んで……みたいに、気軽に楽しむのが一番ですね。

それでは、また。

※そういえば、iPodを新調しましたよ??

by s-kuzumi | 2008-04-06 19:29 | サウンドノベル
2008年 04月 06日

フリーサウンドノベルレビュー 『ファインダードアイズ』

フリーサウンドノベルレビュー 『ファインダードアイズ』_b0110969_3105795.jpg

今日の副題 「ドラマチックなSFストーリー」

※吟醸
ジャンル:近未来SFアドベンチャー
プレイ時間:一周、1時間半~2時間くらい
その他:選択肢アリ。三種類のエンドに分岐。本レビューは2008年四月の限定配布版をプレイ。
システム:吉里吉里/KAG(限定版のみ。元々はYuuki!NOVEL?)

制作年:2004年頃? 
容量(圧縮時):57.0MB



道玄斎です、こんばんは。
ずっと忙しくてここのところ中々ゲームが出来ませんでした。午前様に帰宅するなんて事もしばしばありましたし。とはいへ、少しゆっくりとゲームと付き合っていく、というあり方には逆にこのくらいのペースの方が良いのかもしれませんね。
今日は、かなりハイクオリティな作品を紹介いたします。「礼門屋」(でいいのかな?)さんの『ファインダードアイズ』です。まるで映画を見ているような、そういう手触りの作品でした。
良かった点

・全ての要素がかなり高いレベルのクオリティを確保している。

・テンポの良いストーリー展開。


気になった点

・ラストの盛り上がりがもう少し欲しかった。

・意外と一枚絵が少なかった?

ストーリーは、公式サイトのURLを張っておきます。こちらからどうぞ。


ということで、意外と久々のレビューですね。
年度初めという事で、少しはのんびり出来るかと思いきや、全くのんびり出来ず忙しい日々を送っていました。今日はお昼過ぎまでずっと眠っていたくらいで。。
けれども、少し「のんびりゲームと向き合う」というのが今年の目標なので、その分一個一個のプレイ、そしてレビューの密度を高めていけたらな、と思います。

さて、今回はとてもクオリティの高い作品でした。
本作は、意外と知られていない感じがしますね。私も初見です。けれども「どうして見逃していたんだ?」と自問してしまうくらいの高いレベルの作品でした。

先ず、大きな特徴は、物語の視点が固定していない、という点。
センチネル側と、ファインダー側それぞれの側からそれぞれの物語が紡がれ、最終的に一つの物語になっていく為、視点の固定がありません。こいつが主人公!みたいな単一の主人公制じゃないですしね。敢えて言うならば、センチネル・ファインダー側それぞれ一人づつ、主人公が居るっていう感じでしょうか?

キャラクターメイキングにもこだわっていたと思います。
主人公クラスの人間は言うに及ばず、脇役もしっかりと存在感を示していました。
脇役が「その世界を生きている」という空気感みたいなものをばっちりと演出してくれましたし、場面によっては脇役が主役レベルの活躍をする、なんて所もあって。

ちなみに本作、ボイスが付いています。
ボイスって言っても、フルボイスじゃなくて作中の戦闘機などに取り付けられているOSのシステムボイスという感じでしょうか。しかも声優は計名さや香。プロの声優さんですね。私の購入した商業ゲームにも声を当てていらっしゃいました。今度の活躍が益々期待される声優さんです。新進気鋭の声優さんを起用している事からも、作者様が本作へ、如何に力を入れたかが分かる気がします。ボイス、やっぱり凄い上手な演技でしたよ。

さて、本作は近未来SFというジャンルに一応なるのでしょうか。
ちょっと『火の鳥』「未来編」みたいな感じの世界です。
第三次世界大戦によって荒廃した地上を避けて、地下に都市を築き、コンピュータの管理下のもと人々が生活している世界。そんな舞台となっています。
そんな世界には、世界の秩序を護らんとするセンチネルという組織、そしてそれに反発し、自由に生きる事を願うファインダーと呼ばれる組織が対立している、という。

対立は、実際の戦闘を伴う対立です。
この世界では、戦闘機による空中戦がメインとなっています。なかなかリアルで熱い戦闘シーンも体感出来ますよ。戦闘時は割と登場人物がコードネームで呼ばれたりします。中にはどう考えても『ロードス島戦記』から採っただろう?なんてネーミングもw

敢えて、主人公を挙げるならば、リュウキ・ヤマトと、ユーリア・ラグ・フォンの二人でしょうか?
先の大戦で最後の最後まで抵抗し、その後コールドスリープによって現代に蘇ったリュウキ・ヤマトと、特殊な血液により常人を遙かに超える能力を持つユーリア・ラグ・フォン。この二人を軸にして大体のストーリーは進む事に。
リュウキはファインダー、ユーリアはセンチネルと立場は違うのですが、二人の物語は交差していきます。
その辺りの事情は、実際にプレイして確かめて頂きたいですね。

最初に、視点が固定しない、と述べましたがプレイヤーが望めば、上記の主役の物語を交互に見ていく事も可能ですし、リュウキ絡みのストーリーを全て見たあと、ユーリアのストーリーを見ていく、というような事も可能。
一話一話が、丁度良い区切りで、テンポも良いので(抜群のテンポのよさです)色んなプレイの楽しみ方が出来るんじゃないかな、と感じます。

ただ、惜しむらくは、もうちょっと一枚絵があっても良かったかなぁ?という点、そしてラストが割とあっさりしすぎているという辺りでしょうか。
一枚絵は兎も角として、最終話の辺りから少し展開が急になってしまって、十分にそれまで積み上げてきたストーリーをラストやエンディングで爆発させられなかった印象です。まぁ、或る意味映画的ではあるのですが、もうちょっとラスト~エンディングに掛けてじっくりと描写して欲しかったです。もう少しラスト、エンディングに盛り上がりがあったら、文句なしに大吟醸の評価にしてたと思います。実は今回評価を付ける際、相当迷いました。一応吟醸としていますが、人によっては最高にグーな評価になるかもしれません。

ちなみに、私は「礼門屋」さんのサイトで期間限定で公開されていた、吉里吉里ヴァージョン(Yuuki!Novelを夕霧を使い変換した、テスト版)で以てプレイしました。
もう、ダウンロード出来ないハズですので、本作をプレイしてみよう、と思う方は、公式サイトの方からダウンロードしてみて下さい。


本作もあんまり解説めいた事を言うよりも、実際にプレイしてみた方が早い作品です。
テンポの良い、近未来のそして戦闘機乗りのストーリーを楽しんでみて下さい。全体を貫くハイクオリティにびっくりすること請け合いです。

それでは、また。


※4/6 午前11:15分頃、少し修正

by s-kuzumi | 2008-04-06 03:16 | サウンドノベル