1 2009年 09月 22日
![]() 道玄斎です、こんにちは。 今日は気分が良いので、久々の一日二作品のご紹介。これも、以前(もう、結構前だ……)、「短くてさっくりと遊べるものをプレイしたい」と、どこかで書いた時にご紹介頂いた作品です。 というわけで、今回は「ぎぁぼっくす」さんの『happy sweet home』です。 短くてさっくりと、という私の希望に添うように、本当に3分で終わってしまいましたw まさに「番外編」に相応しい尺の長さなのですけれども、やはりどこか引っかかる部分があったのは確か。 3分で読み終える事が可能な作品ですから、ネタバレは回避しつつぼかして書く事にしましょう。 所謂、ラストに謎が一気に明らかになる、というタイプの作品でした。実はこっそりと伏線が張ってあって、勘の良い方だったらオチが読めてしまうかもしれません。 ちなみに、私はネタ明かしがされるまで「???」という感じでしたw オチは分かってしまえば何てこと無い王道的なものなのですが、微妙にミスリードがなされており、気持ちよくラストでそれを裏切ってくれます。 実は潜在的にレベルの高いものを隠し持っているような気配がヒシヒシとしています。本作自体は3分で終わってしまうものですから、何とも云いようがないのですが、私のノベルゲームレーダーに引っかかりました。 取り敢えずの一作、という事で、本作をお作りになられた旨、後書きにて書かれておりましたが、もうちょっと長目の作品、是非読んでみたい(プレイしてみたい)ですねぇ。多分、かなり面白い作品が出来上がるんじゃないでしょうか? そういえば、イラスト(女の子の立ち絵)も可愛らしくて良かったですよ。 頭のてっぺんでリボンを結ぶ、あのスタイルは私は実は大好き。勝手に「アンジェリカスタイル」と名付けているくらいで(って、元ネタ分かります?)。 サイトの方を見てみると、例の「伺か」のゴーストの制作・配布も行っている様子。「ジャコウエンドウの温室」というゴーストみたい。活動の比重としてはそっちの方が高めなのかな? という気がしないでもないのですが、是非、もうちょっと尺の長い作品、読んでみたいですね。 本当に3分で読了出来てしまうので、忙しい現代人の方は是非是非(?)。 それでは、また。 ▲
by s-kuzumi
| 2009-09-22 15:20
| サウンドノベル
2009年 09月 22日
![]() 今日の副題 「まさかの三年越しの完成」 ジャンル:学園恋愛ADV プレイ時間:1ルート1時間~1時間半くらい。全部で2ルート。 その他:選択肢アリ。バッドエンドもいくつか。ちなみに18禁。 システム:吉里吉里/KAG 制作年:2009/7/31 容量(圧縮時):91.8MB 道玄斎です、お早う御座います。 今日は久々に、直球の学園恋愛アドベンチャーゲームをプレイしてみました。プレイしながら、恥ずかしさのあまり身もだえてしまったり、と新鮮な体験をしましたw というわけで、今回は「口甘製薬」さんの『良薬くちに甘し!』です。 良かった点 ストーリーは、サイトのURLを貼っておきましょう。こちらからどうぞ。 というわけで、久々に直球の学園恋愛モノをプレイしました。 一応、公式サイトが「口甘製薬」となっているのですが、本作は、ニュース速報VIP板発のゲームという事になります。所謂「VIP発」のゲームですね。 以前、ノベルゲームファンの方とお話した際に「VIP発のゲームはクオリティの高いものが多い」という事で意見が一致しました。それもそのはず。或る意味でノベルゲーム、エロゲ、ギャルゲの「うるさ型」が自分たちでゲームを作ろう、というわけですから、「目標点」は物凄く高い。故に、完成すると、やっぱりクオリティ的にも水準以上のものが完成するわけです。 割と流行のジャンルを敏感に取り入れたり、といった部分もあって、VIP系のゲームは一定以上の存在感を持っていますね。そういえば、未だレビューを書いていない作品に『しぇいむ☆おん』とかありましたねぇ。 ただ、VIP発の企画の場合、実は完成する事が稀だという欠点もあります。 企画自体は、数多く出されスレッドも作られるのですが、完成品としてダウンロードや頒布までこぎ着けられる作品、それは全体の中で見れば微々たるものになっています。 本作も何度も頓挫の憂き目を見つつも、3年の時間を掛け、やっと完成した努力と苦労の一作。 元々は、お薬擬人化のプロジェクトだったようですが、結局はオーソドックスな学園恋愛モノに落ち着いたようです。 readmeを読むと、この企画の歴史が簡単に書いてあるのですが、元々の発端は2006年の7月だったようです。「新ジャンル バファリン」というスレッドが立てられたのが、その第一歩だった訳ですが、私もこのスレッド名、見覚えがあるような気がしますね。 元々、あまり某掲示板は見ない(見るとしても、本当に過疎ってる所ばっかり。「古文・漢文」とか)のですが、たまに作品を探したり、という時にお世話になっています。 読み物としても、readmeは結構面白いですねぇ。 完成までの紆余曲折が簡潔に語られており、反面教師的に思える部分(“ヒロイン10人以上の大ボリューム 誰も何の疑問も持たずに制作が続行”など……)や、「良くこれで完成したなぁ!」と思わず唸ってしまうような、「遂にシナリオ担当がいなくなる。困ったスタッフが安価でシナリオ担当を決定する暴挙に出る」なんて記述が……。 クリア後の後書き的文章を読むと、この安価(レスアンカーの事ですね。“>>1”とかそういうヤツ)で、なし崩し的に決定したライターさんが、最後までシナリオを書き上げ、現在の作品のシナリオの半分を担当している事が分かります。 総括の方も、人員の関係上繰り上げで、その役に就かれた訳ですけれども、その作業量やガッツは凄まじいの一言。 音楽担当の方だって、一人で、エンディングのヴォーカル付きの曲まで入れて23曲も書いていらっしゃいます。どの曲もしっかりと作られており、作品を素材的な部分からバッチリサポートしていたんじゃないかと思います。 っと、作品に関わる周辺事情でかなり紙幅を取ってしまいましたが、ここらへんで、作品の中身そのものに入っていきましょう。 何度か述べているように、本作は極々一般的な「学園恋愛モノ」のノベルゲームです。 主人公がおり、固有のルートを持つヒロインが二人。又、主人公の悪友役の男子生徒、サブキャラの女子生徒……と、キャラの配置という問題だけを考えるならば、まぁ、ありきたり感はあったりします。 ですが、本作のオリジナリティとしては、主人公のパーソナリティというかその特徴ですね。 そう、主人公は病弱な少年なんですw 病弱で鳴らしている私もびっくりするくらいの病弱ぶりで、大本の企画の発端であった「お薬擬人化」が、そんな設定に影響を与えていると思います。 「お薬擬人化」の設定が生き延びている例は、他にもあります。 サブキャラクターの出井理穂美(でい りほみ)の名前は「リポビタン□」から採られているんじゃないかとw あとは、学校の保健室の先生(マッドサイエンティスト)も、そうした最初期の設定から何かしらのサジェスチョンを受けて作られたキャラかな、という気もしますね。 肝心のヒロインは、りんと真希の二人。 タイトル画面にはりんがソロで立っている事から、一応のメインはりんって事なのかな? ただ、これは何となくプレイした実感なんですが、りんよりも、真希の方がストーリーが長くて、厚みも存在していたような……。って単に私が、真希の様な、ツンデレ金髪縦ロールが好きだからそう感じるのかもしれませんがw そうそう、ヒロインの話ですけれども、普通(飽くまで私の感じる普通、ですよ?)、真希タイプの子はサブヒロイン的なね、そういうポジションかと思っていたのですが、実は彼女こそが主人公の「幼なじみ」で、りんは転校生だったりします。 主人公(主人公の名前は山井臥雄ですw)と幼なじみ、という関係から導き出される「二人の歴史」みたいなものがある為、やっぱりりんよりも、真希の方がヒロインっぽく感じてしまいますね。 勿論、りんが悪い子って訳じゃ全然なくって。 寧ろ、すっごい良い娘です。好きな女の子と会話している時って、「こういう会話の流れにいけたら……」みたいなのってあるじゃない? それを100%ハズさずに体現してくれる、或る意味超理想の女の子。ただ、好みの問題かもしれませんが、私的には真希の方がヒロインしてたかな? と。 で、こうした二人のヒロインとの甘酸っぱいやり取りをしつつ、学園祭の喫茶店を成功させ、同時に恋愛的な成就も達成してしまう、というのが大まかな作品の流れとなります。 何しろ、主人公が病弱少年ですから、熱血で率先して作業に当たる、というよりも、実は裏方というかヒロインのサポートというか、ブレーンみたいな立ち位置で、そういう所は面白いですね。 たまには、いつもと方向性の違う、雑学を披露してみましょうか。 学園祭の喫茶店では、ハーブティを出したり、シフォンケーキを出したりするんですが(ハーブティーオンリーは真希ルート、ハーブティー+シフォンケーキはりんルート)、シフォンケーキって、あのフワフワな生地は、実は「サラダ油」で出来ているって知ってました? 普通のケーキって、バターを使う訳ですが、バターを使ってしまうとどうしても重たくなってしまいます。バターって固形ですから、ケーキに溶かして混ぜても、ケーキ自体の温度が下がれば、やっぱりバターが凝固して、堅くて重たくなるわけです(冷蔵庫に入れたフランクフルタークランツを思い起こすべし)。普通のケーキでしたら、そのバターの重みが感じられるくらいの方が、個人的には好みなのですが、シフォンケーキの場合、あのフワフワな生地こそ命。 ですので、そのサラリふわりとした質感を出すためには、サラダ油が必要となります。 けど、サラダ油で作られてるっていうと、ちょっぴり抵抗があるのは私だけでしょうか……? 実際、学園祭で喫茶店をやるって場合、どういうメニューがスタンダードなんでしょうかねぇ? やっぱりクッキーとかかなぁ? 通常なら、「お菓子作りチーム」があって、それぞれ分担してお菓子を作ってくると思しいのですが、りんのルートでは、その作業をりんが一手に引き受けます。っていうか、そうでないと、その後のシナリオが展開しないわけでw 気になった点ですが、実は結構アレコレあるのですが、一つだけに的を絞って。 それは、主人公、ヒロイン以外の所謂脇役をもうちっと、活躍させると、作品に厚みが増したんじゃないかな、と。折角オイシイサブキャラがいるのに、「日常の演出」に留まっていたのが、気になりました。 個人的には先にも名前を出した理穂美なんて、かなり好きなので、もうちっと、ストーリーにガツンと関わってきても良いんじゃないかな、と。 マッドサイエンティストの麻之葉先生も、ドタバタ系担当だけになっていたりするので、もちっと、メインのストーリーラインに入り込んでも面白かったんじゃないかと思います。 何はともあれ、3年越しに作品を完成させたその努力には頭が下がります。 お疲れ様でした! そして、作品完成おめでとう! かなりオーソドックスな恋愛モノですので、18歳以上で(えっちぃシーンが搭載されているからです)、素直なノベルゲームをお探しの方は、是非プレイしてみて下さい。 それでは、また。 ▲
by s-kuzumi
| 2009-09-22 11:24
| サウンドノベル
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