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2010年 01月 04日 ( 2 )


2010年 01月 04日

ノベルゲーム愛好家のDTM勉強会 第十六回

道玄斎です、こんばんは。
今日は新年一発目のDTMのお勉強。新年というか新春に相応しい感じのものにする積もりですよ。



■1ランク上の和風づくり

今まで、「和風」とか何とか云って、適当なものを出してお茶を濁していましたが、あれってただ単に、ハ長調で云う所の「ファ」と「シ」を抜いて音階を作る、47抜き音階と呼ばれるものでした。
まぁ、「和風っぽい」というか「童謡」とか「童歌」とかそういうテイストかもしれませんねぇ。

でも、47抜きばっかりじゃ、飽きてしまいますし、「もっと和風をっ!」という声にお応えして(というか、私自身がそういう欲求があっただけですw)、もう1ランク上の和風な曲作り、やってみましょう!


三が日……。愛用のFL STUDIOが立ち上がったPCの前に座りながら、ウンウンと唸る男一人ありけり。
そう、私です。
何か、あらたまの年も変わって、一発ドカンと「すっげぇ和風!」ってなものを作りたくなったはいいのだけれども、47抜きだけじゃ限界がある。それに個々人の持つ「弾き癖」も厄介なもの。

何か気分を変えねばなるまい……。
「旨くて簡単にパクれる技、どっかに落ちてねぇかなぁ?」なんて考えていたら、私お琴の演奏経験があった事を思い出しました。何故忘れていたんだ……w
お琴って云っても、箏の琴、琴の琴、和琴なんて色々種類があるのですが、一般的に皆さんも良くご存じのお琴は「箏の琴」です。私が弾いたことのあるものもソレ。13本弦が付いているヤツですね。

13本弦があって、それぞれチューニングというか調弦してやらないといけないわけですから、簡単に言ってしまえば13個の音で構成された「音階」がそこにはあるはずです(本当はオクターブとか含むからもっと数は少なく、且つ音階っていうとちょっと違うか。どの音を選んで弾くかって事やね)。

ここまで思いつければシメたもの。
早速お琴のチューニングで音階を構成してみます……って云っても、もうやり方忘れちゃったし、倉庫からお琴取り出すのはめんどくさい。それになにより、ここは「お手軽」で「それっぽい」ものが作れれば良い、というコンセプトでやっているわけですから、「お琴持ってないやつぁ出直してきな!」なんて云えません。

今あるシーケンサー(フリーソフトでも勿論OK)でちゃんと音が出せる事、すぐに試せる事、こうした要件を満たさないと、「ノベルゲームの為のDTM」にはならないのですw
音が出せるって意味では、GM音源に「koto」ってのは入っていたハズですから問題はない。
あとの一つの要件、つまり「簡単に試せる」という部分……。そう、それは「ネットを使う」という手段と相成りました。

「お琴 調弦」なんてキーワードで検索を掛けていたら、お琴教室のHPが出てきて、ちゃんと「平調子」「雲井調子」など、様々なチューニングの仕方(というか音の選び方)が載っていました。
こちらをご参照下さいませ。

一々、HPを開きながら作業する、ってのも面倒ですから、私は五線譜に書き写しちゃいました。HPでは「ドレミファソラシド」的な表記じゃなくて、「ABCDEFG」の表記ですが、特に問題ないでせう。
「C=ド」「D=レ」「E=ミ」「F=ファ」「G=ソ」「A=ラ」「B=シ」です。
まぁまぁ、丁寧な事に、ちゃんとこのHP「実際の音」が聴けます。シーケンサーを立ち上げて、プリセットから「koto」を選んで、音を確かめながら記述すれば完璧。ぶっちゃけ、このお手本の音をサンプリングして使いたいくらいなんですが、それはやっちゃ駄目なので、自粛。

ちなみに、お琴は13本弦があって、座っている側から見て、反対側から順番にその弦を「一」「二」「三」と数えていきます。横からみると、お琴は「かまぼこ型」になっていて、その頂点が「七」でしょうか。
で、「十」まで数えると、次は「十一」とならずに「斗」となり、十二に相当するものは「為」となり、十三に相当するものは「巾」と呼びます。一番手前の弦ですね。そこだけ理解していれば大丈夫でせう。

で、今回は基本のキの字の「平調子」の「壱越」の音だけで一本作ってみました。
最後の方で力尽きて投げやりになっているのが良く分かりますw 
こちらからどうぞ。

如何でしょう?
今までよりも「和風……というか正月っぽい……」と感じるのではないでしょうか?
お琴の形態上の問題として、基本「この13個の音以外使わなくていい」訳ですから(チョーキングみたいな奏法はあるんだけれども、まぁスルーしても構わないでしょう)、適当に、この「平調子」「壱越」で使われる音だけ、鍵盤で押さえてやれば、何だか和風な音というか曲というか、フレーズが出来たりします。

低い音から高い音まで、或いは高い音から低い音までを順番にたららららっと、鳴らしてやれば、誰がなんと云おうと和風な雰囲気が出てきちゃいます。
本当は、もう一本お琴を絡めたり、尺八入れたり、三味線入れたりしたかったのですが、めんどくさくなってやめましたw


ここいらで、纏めてみましょう。

・和風な曲やフレーズを作る場合、「お琴」などの音階(というか音の選び方)をそのままパクる。

・それはネットで探せば沢山出てくる。邦楽楽器のチューナーを作っているメーカーのHPにも載っていたり。

・あとは、その音階で適当に音を鳴らせば……

・あら不思議。そこはかとなく和風っぽい!

という訳です。
47抜きよりも、一歩上に進んだって感じしますよね?

一つ、注意しておくと、トレモロ的に鳴っている音、あれはお琴の構造上「巾」でしか出来ないんじゃかったかな? 「七」とかでやろうとすると前後の弦に引っかかるし。
ただ、まぁ、そういう「現実では出来ない事が出来る」というのがDTMの旨味でもあるわけですから、色々試してみるのも面白いと思います。

/* ↑「巾」のみでしか出来ない、というのは嘘でしたw
  「巾」以外の箇所でやる曲もあるみたいです。状況を下さった方に感謝!! */

折角の新年ですから、それっぽい曲、どうぞお作りになってみて下さい。
そして、もっとグーなやり方見つけたら、そっと教えて下されば幸いですw


以下、余談。

HPには、テーブルになっていて、弦と音の対応表が付いていますが、やっぱり、こういうのを見ると、五線譜の方が楽よね。文字情報だけじゃなくて、視覚的に音の高さ低さが分かるわけで。
それに、アナログに保存しておくってのは意外と大事なんですよね。コンピュータの中に入れておくってのも手だけれども、コンピュータがぶっ壊れても、紙は残りますし、その紙を手元に置いておけば、いつでも参照出来ますからね。


というわけで、新年一発目のDTMは和風な一曲、でした。
意外と、和風な曲ってのも、使い道があるような気がします。「妖怪」が出てくるような作品とか「和風ホラー」とか、或いは「お嬢様の実家」のBGMとか……。
別に「真の邦楽を!!」って人は、そんなに居ないと思うので、使える所をサラリとパクってしまえばいいんじゃないでしょうかw 真剣にやってる人に怒られるかも、だけども。。。


それでは、また。

by s-kuzumi | 2010-01-04 21:41 | 日々之雑記
2010年 01月 04日

フリーサウンドノベルレビュー 『鬼灯籠』

フリーサウンドノベルレビュー 『鬼灯籠』_b0110969_0234421.jpg

今日の副題 「ありそうで無かった倒叙ミステリー」

※吟醸
ジャンル:ハートフルミステリー(?)
プレイ時間:40分程度。
その他:選択肢アリ、バッドエンドやハッピーエンド、ノーマルエンド(?)に分岐。
システム:Macromedia Flash Player8

制作年:2009/10/31
容量(圧縮時):18.2MB




道玄斎です、こんばんは。
何だか、ここの所ミステリー風味の作品が面白いですねぇ。Novelers' cafeの方で「倒叙ミステリーを描いた作品はありそうでない」みたいな話題が出ていたのですが、何気なく本作をプレイしてみたら、まさにその倒叙ミステリーというヤツでした。
リアリティガチガチのミステリー、ではなくて、ちょっとファンタジックな要素もあったり、ハートフルな部分もあったりで楽しんでプレイ出来ました。
というわけで、今回は「下僕天国」さんの『鬼灯籠』です。
良かった点

・ありそうで無かった倒叙ミステリー。

・ミステリーとファンタジックな部分、そして感動的な部分が上手く同居している。


気になった点

・Flashなので、若干使いづらい部分も。

ストーリーは、ふりーむの方から引用しておきましょう。
スパイに刺され瀕死の主人公。
残された時間は夜明けまで。

彼は、死ぬまでに犯人を暴き妻と娘を守れるのだろうか。

コロンボ形式の犯人がわかっているタイプのミステリです。
どうすれば犯人を追いつめることができるのかを楽しんでください。

こんな感じです。
コロンボ形式、というのが倒叙ミステリーという事だったわけですね。いや、恥ずかしながら倒叙ミステリーなる言葉を知らなかったものでw ただ、それは術語の問題で、そうした言葉を知っていようといまいと、本作は誰にでも楽しめる作品だったんじゃないかなぁ、と思う次第。

先ず、タイトル、なんですけれども、ファイルを解凍して出てくるフォルダが「tourou」なんですよね。灯籠です。読んで字の如し、「灯の籠」ですね。
恐らく……素直に考えれば、タイトルは「おにどうろう」だと思うのです。ただ、一方で本作の影の主役(?)のたる鬼灯というキャラがいまして、これは「ほおずき」でしょう。手にほおずきを持っていましたしw

いや、作品と関係ない恒例の脱線に入るんですけれどもw
中々ね、タイトルがダブルミーニングみたいになっていて、凝っていたなぁ、と。
鬼灯……別の漢字では酸漿と当てる事もあるみたいですが、東京は下町、下町は浅草の「ほおずき市」でお馴染みですよね。ほおずきを見ると、「ああ、もうこの季節か……」と東京で育った方は思いますよ、ね? 中々風情のあるお祭りというか市ですので、まだ行ったことがない、なんて方は行ってみると面白いかもしれませんよ?


軌道修正。
要するに、倒叙ミステリーとは、最初に犯人や犯行の手口などが読者に示されており、探偵がそれを立証していく、その過程を楽しむタイプのミステリーという事になると思います。

ですので、本作でも起動後すぐに、犯行が行われてしまいます。ってスクリーンショットが犯行の現場写真ですw 或る意味でネタバレに配慮しなくていい、みたいな所はありますよねw
闇組織のスパイによって殺害されてしまった、主人公。その主人公の霊体が、死出の道先案内人(?)たる鬼灯と一緒に、「犯行後」のお屋敷の様子(主人公は旧財閥系の製薬会社の社長をしていました)などを見て回って、幽霊的な身でありながらも、犯人を白日の下に晒すべく奮闘する、という作品でした。

っと、「殺害されてしまった」なんて書いてしまいましたが、実は死ぬことがほぼ確定している「意識不明の重体」ですね……。私が犯人だったら、組織の人間を使って病院に移った後でも、何とかして早期に主人公を始末しちゃうんだけれども、そこらへんの無粋な突っ込みは無しにしましょうw

倒叙とはいえ、ミステリーですから、選択肢を選び「犯人の犯行を暴」かなければなりません。
多分……前半の「情報収集パート」での選択肢は、エンドに影響がないかな? ただ、あれは選択肢としての意味はあまりなさそうですけれども、無かったらやっぱりシマらない印象はあるので、演出の一部という感じでしょうか。

本当にエンドが分岐するのは、後半の「追い詰め作戦」の時でしょう。
多分……犯行の立証そのものはそんなに難しくないかな? いい塩梅の適度な難しさだったと思います。この間も書きましたが、難しすぎると厭になっちゃうもんね。
その立証過程によって、ハッピーエンド、バッドエンド、ノーマルエンド(?)の三種類に分岐するみたい。ヒント……を出す程じゃないと思うのですが、「ちゃんとテキストや画面を読む」という基本的なことを守れば、普通にハッピーエンドに行けると思いますよ。何しろ、私が一発でハッピーエンドまでいけたくらいですからw

一方、バッドエンドに行くと、鬼灯からヒントが貰えますし、ノーマルエンドもあれはあれで中々味がある感じ。余裕があればノーマルエンドも見て欲しいですね。

こんな感じで、霊体として犯人の犯行を立証する、というファンタジックな部分があり、且つ、幽体だからこそ、普段見えない家族の想い、みたいなものも上手くストーリーに絡んできて、「良い話だったなぁ」と思いました。それ以外にも感動ポイントがあるので、そこは是非、ご自身で確かめてみて下さい。


実は「下僕天国」さんの作品を取り上げるのは、今回で三回目でしょうか。
結構プレイしていますね……。使っているシステムがFlashで、以前は「文字が一気に大量に表示」されてしったのですが、今回は、ちゃんとクリックで短い単位ごと読み進められるようになっていました(って、何かちょっと偉そうでゴメンナサイ)。
ただ、「ノベルゲームに特化したシステム」ではないと思うので、中々難しい部分もあるみたいです。というのは、例えば「バックログ」(いや、Flashでこの機能が付いている、というのも感動モノなのですが)で過去の文章を読み返して、本文に戻ると、オートで1ページ単位で文章が送られるようになってしまったり、そういう部分で若干の使いにくさを感じるところはありました。私の環境に依存する問題かもしれませんが……。
以前のものよりも改良されていて、格段にプレイしやすくなっているのですが、一応、という事で挙げておきます。セーブ/ロード、バックログも完備されていますから、実際はそこまで使いにくいって事はないと思うのでご安心下さい。



ミステリーとファンタジック、そしてちょっとハートフルな部分が上手にとけ込んだ良い作品でした。
もしかすると、硬派なミステリーファンには物足りないかもしれないのですが(けれども、やっぱりノベルゲームでは珍しいタイプですよね?)、丁度良い分量、適度な難易度で、ミステリーに馴染みの無い方でも楽しめるんじゃないかな? と愚案致します。
是非、プレイしてみて貰いたい作品です。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2010-01-04 00:23 | サウンドノベル