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2008年 09月 19日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『時間給の友だち』

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道玄斎です、こんばんは。
ボチボチ10月くらいから忙しくなりそうです。更新も滞りがちになる予感がヒシヒシと。
実はこっそり、資格を取得しようと思っていて、そのお勉強が結構大変。
例によって日々之雑記とかは頻繁に更新しようと思っているので、興味のある方(いないか……)はチェックしてみて下さい。

と、まぁそんなわけで、今日は番外編。
着眼点が抜群に良かった作品です。「逢坂瀬菜」さんの『時間給の友だち』です。
作者様のサイトが分からなかった為、ベクターのリンクを張っておきますよ。


プレイし始めて最初の数ページで一気に引き込まれました。
主人公は女性。職業は“時間給の友達”。 話を聞いて欲しい、という依頼に対して、友達を演じて愚痴なんかを聞く仕事をやっています。
凄く面白い、ネタだな、と素直に感心しました。高校生の恋愛とかとはちょっと違う、渋めでありながら、好奇心をやたらとそそる設定が魅力の作品。

プレイ画面も派手さはないものの、ちょっとお洒落で良い感じでした。
凄くこう、ノベルゲームを作り慣れている印象ですね。小綺麗な立ち絵などはないわけですが、それでも魅力溢れるものになっていたのではないかと。

ところが、一点気になった部分がありまして、それは「選択肢に意味があるのか?」という所。いや、勿論、どの選択肢を選んでも結末は一緒、なんて作品も今まで見てきていますし、そうした中に名作があるのも事実。
なんですが、本作の場合、選択肢を選んで「さぁ、次はどうなるんだ?」とワクワクした所でゲームは終了してしまいます。全部の選択肢を試してみたのですが、選択した直後にゲームが終わる仕掛けに。もうちょっと読みたかった、というのが正直な所。

本当に、滅茶苦茶面白そうで且つ、印象的なゲームだっただけに、そこが残念ですね。
或いは、第二話、第三話とかの構想があって、本作はその序章的な扱いなのでしょうか? ともあれもっと長く楽しみたい作品ですね。
丁度、まだ本当にイントロ部分みたいな感じですので、そこからどういう風にでも話が繋げていけるんじゃないかな、と思います。 依頼者と“友達”になって、そこから事件に巻き込まれて……みたいなミステリーにも出来そうですし、或いは淡々と様々な依頼者と話し、その人生模様みたいなものを描写していくとか。

是非、このストーリーで続編、或いは長編を読んでみたいですね。
プレイ時間は大体5~10分くらい。興味を持った方はプレイしてみて下さい。

by s-kuzumi | 2008-09-19 22:34 | サウンドノベル
2008年 09月 18日

なんてことない日々之雑記vol.117

道玄斎です、こんばんは。

なんだか今日はだるいのでゲームはやめてのんびりと過ごしますよ。
昨日はゴキブリだとか、ちょっとアレなお話だったので、今回はちょっぴり高尚な(?)お話から。



■ピアノやってみる?

先ほど、母親とちょっと話していまして、たまたま音楽の話になったんですね。
彼女は結構ピアノが弾けたりしていて、謎の多い人なんですが、どうやら若い頃合唱を随分やっていたようです。何年か前にNHKの子供向けの音楽番組に出ていた早川史郎という方に習っていたそうな。

で、彼女の合唱の話を延々と聞かされたりしていたのですが、「ピアノもう一度やってみたら?」と何故か不意に勧められました。そう、若かりし頃、私も多少ピアノやっていた事があったんですね。ソルフェージュというカリキュラムで三歳くらいからやっていたように記憶しています。
今でも覚えているのは、例の「譜面」の書き方を最初に徹底的にやらされて、「もう勘弁してくれよ……」と子供ながらに思った記憶w 実は私はひらがなを覚えるより先にト音記号とか、そういうのを覚えて書いていた事になります。
当時、覚えた事の10分の1でも覚えていたら、と思うのですが、すっぽりと記憶から抜けてしまっていますね。

少しでもピアノやっていた影響か、どうも私は鍵盤楽器が好きみたいです。
所謂クラシックでもピアノの曲が好きですしね。それにピアノやオルガン、或いはチェンバロなんていう鍵盤楽器ってどことなく、メカニカルな感じで妙に格好良くないですか? 
そういえば、産業革命によって機械が生み出される以前、世界で最も複雑な構造を持つ“機械”はパイプオルガンだった、と何かの本で読んだ記憶があります。

ピアノは何年か続けていたのですが、同時進行でいくつも習い事を掛け持ちしておりまして、確か全部で四つくらいかなぁ? そのくらいの習い事をやっていました。
で、何でピアノを辞めたのかっていうと、私自身が「めんどくせぇ……」と思ったのが半分、もう半分は「著しい学力の無さ」に拠るモノです。つまり習い事の一つであった塾のウエイトが高くなってしまったんですね。
尤も、塾の方も上の空だったらしく、「このままこの子を放っておいたら、取り返しの付かない事になりますよ!」なんて親は、塾のセンセイに脅かされたそうです。この預言は数年後、見事に的中するのですがw
何度も書いてますが、本当に中学三年生くらいまで、私は漢字が書けなかったんですよ。勿論、「一」とか「山」とか「川」とかそういうのは掛けましたけれども、小学四年生あたりからの漢字は全然掛けませんでした。今でも、恥ずかしい話なんですが、結構書けない漢字があったりするんですよね。ちなみに、「読み」は出来ました。これはひとへに本が好きで、良く読んでいたという事情に拠るモノでしょう。中学一年生の時に小遣いをはたいて講談社学術文庫の『日本書紀』を買って、ひぃひぃ言いながら読んだのは良い思い出です。

そんな事情があって、ピアノを辞めてしまったわけですが、最近ちょっと「ピアノが弾けたら素敵だな」なんて思うようになりました。多分、キーボードなるものを購入して、たまに弄ったりしているからなんでしょうけれどもw
けれども、やるからにはしっかりとやってみたいのも本音としてあるわけで、何となく今の状態でもう一度ピアノを、となると中途半端になりそうな気がして、そこが引っかかりますね。
それに、従姉妹がピアニストなんですよね。国際的なコンクールで賞を取ったり、今は某国の音楽で有名な大学で教鞭を執っているようなので、何となく気恥ずかしさもありますよね。

まぁ、もうちょっと考えてみて、本気で「よし、もう一回!」と思えた時にピアノ、やり直してみようかな? なんて考えています。何事にも風向きっていうかタイミングってのもあるしね。



■黒くて小さい飛ぶアイツ

この時期になると、なりを潜めるアイツです。
夏に真っ盛りで、渦巻き状の緑色のブツが天敵のアイツです。

そう、蚊です。
何故かこの時期になって、最後の勢いで攻撃を仕掛けてきているのか、私の部屋に今日、大量発生しています。窓開けてないんだけどもなぁ……。

蚊ってのは、多分、「虫偏」にブンブンと飛ぶ音から、音通して「文」をくっつけて「蚊」にしてるんだと思いますが、まぁ、兎に角厭なヤツです。昨日のゴキブリもいやだけれども、蚊のヤツも大嫌いです。いや、血を吸うだけならまだ許せる。問題はあの痒みですよ。
血液型によって「蚊に喰われやすい人/喰われにくい人」居るみたいですが、私と蚊の相性は大変良いみたいで、滅茶苦茶好かれているようです。しかも困った事に、「かゆいけれども、掻けない位置」を狙って刺されたりします。まぶたとかさ!

昔々、祖母が「蚊に喰われた時には、朝顔の葉っぱを揉んで付けるとすぐに治る」と言っていましたけれども、この話を他の人から聞いたことないんですよねぇ。今、調べてみたら朝顔の種にはアルカロイド系の物質が含まれるそうで、もしかしたらそういうのが関係しているのかなぁ、なんて思ったり。
実際、子供の頃、祖母の家に行った時なんかは、蚊に喰われるといつも朝顔を塗ったくっていました。だから朝顔を揉んですりつぶした時の少し青臭い香りは、なんだか私にとって懐かしい匂いです。

そういえば最近じゃ全然聞かなくなりましたけれども、私が小さい頃は「日本脳炎に気をつけろ」みたいな標語があって、確か、アカイエカなる蚊がその病気の媒介だった事から、「蚊はおっかねぇ……」とみんな或る程度共通認識があったような気がします。 今となってはベープマットという凄い兵器があるので、蚊が来てもそれほど脅威を感じないのですけれどもね。

私は毎年、庭先に出て、蚊が見えなくなると「秋がきたんだな」と感じるのでした。


そんなわけで、今日はこのへんで。
それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-18 23:57 | 日々之雑記
2008年 09月 18日

なんてことない日々之雑記vol.116

道玄斎です、こんばんは。

いきなりで恐縮ですが、つい五分前、アイツに遭遇しました。
もう何年も会っていないアイツです。いやぁ、困りましたねぇ……。



■黒いアイツ

今、丁度風呂上がりなんですが、髪の毛をですね、五分ほど前洗っていたんです。
そういえば、髪の毛を洗っている最中って妙に「後ろが気に」なりません? 洗剤が目に入らないように目を閉じているわけで、滅茶苦茶無防備です。そういう時に背中の方がぞわぞわっと、何かの気配を無理矢理感知するような……。

今のは脱線なんですが、兎に角髪の毛を洗っていて、ふと視界に、小さくて動く点のようなものを捉えたんです。そう……ゴキブリです。飲食店では「田中さん」(鈴木さん、だったかな?)とか隠語で呼ばれるなんて、どっかのノベルゲームに書いてありましたよね。
黒くて、ヌメヌメした羽を持つアイツです。むちゃくちゃな速度で触角を振り回すヤツでもあります。一般的に非常に嫌われている虫ですね。
で、見つけちゃった以上は何とかしないといけない。取り敢えずまだ子供なので、余裕で排水溝に流せます。ですので、お湯をひしゃくですくって、ずずずっと流してやりました。そのくらいじゃ下手をするとほとぼりが冷めた頃に、排水溝からはい上がってきそうなので、界面活性剤入りのシャンプーをしていた髪の毛を洗い流し、止めを刺しておきました。

こいつの生命力は本当に見上げたもんで、「人類が滅びてもゴキブリは生きている」なんて話、誰でも一度や二度は聞いた事があると思います。
私の知っている限りでは、


・綺麗にゴキブリの頭部をカットする。そうすると三日で死ぬ。

・三日後の死因は、頭部が無く、食料を補給出来ない為に起こる餓死である。


という事みたいです。もう、アンタ頭いらないでしょ……って言いたくなっちゃいますね。
結構、このゴキブリの対処法は、どなたも一家言持っているようでして、そういう話をすると面白いエピソードが集まってきます。面白い退治方法は、


・ろうそくの蝋を垂らす。一発で死ぬ。


とか、なんだか本当に実行出来るのかどうか怪しげなものから、


・気にしないで、触覚を掴んでトイレに流す


なんて剛の者もいたりします。ちゃんと始末した後手を良く洗って欲しいですよね。
手を洗うで思い出したのですが、


・エタノールを掛ける。即死。


なんて対処法を聞いた事もありました。
薬局に行くと、エタノール売ってますし、消毒用とかで持っている方も多いでしょう。我が家にも一本常備してあります。
けれども、これって即死してるんじゃなくて、もしかすると酔って寝てるだけなんじゃ……。いや、まさか、ね……。
そういえば、病院に入院していると、病室の前に「アルコールのハンドスプレー」みたいのが置いてありますよね。手に吹きかけて揉み込むヤツ。あれ、欲しいなぁ……。

ま、つくづく思うのは「ゴキブリ」ってヤツが「完成形」だって事ですよね。
人間がまだ猿みたいな時期から姿形が変わってないんですから。たまにゴキブリ入りの琥珀とか見たりしません? ああいうの見ると、「あっ、昨日潰したヤツと全く同じだ!」って思いますよw 虫入りの琥珀は結構出回っているので、興味があれば検索とか掛けてみるのも又一興。

こりゃ、多くの人が知っている事と思うのですが、ゴキブリの語源は「御器被り」です。
「御器」ってのは「うつわ」の事ですね。「被り」はそのまま防災ずきんを被る、の「被り」。
つまり、器をどかすとヤツがいる! って訳です。まるで器を被っているようなので「御器被り」=「ごきかぶり」→「ごきぶり」となったわけです。
今、ネットで調べてみたら「御器囓り」なんて説もあるみたい。

またまた脱線すると、ゴキブリって聞いて先ず思い出すのは、手塚治虫の『火の鳥』です。あれは太陽編だったと思います。主人公の男の子(名前は多分、スグル)がゴキブリの油漬けなるものを「食べて」いて、物凄く気味の悪い描写だった記憶があります。一緒に食べていた無菌ネズミの唐揚げは意外と旨そうでしたが……。

兎に角、明日にでもゴキブリの巣を発見してクスリをぶっかけるとか、或いは「コンバット」(『Moonlight blue』という作品で、浪人生に予備校の先生が「来年はコンバットにしろ!」って言うシーンがありましたw 蛇足ですね。)なり、ホイホイなりを用意して対策を練らないとマズイですね。
しかし、それにしてもゴキブリだけで、こんなに文章を書くとは思わなかったw 



■髪の毛

さっきの話と微妙に関係がありそうですが、髪の毛の話です。
いや、私の髪の毛なんですが、なんて言うかコシがないんですよ。んでもって妙にさらさらしていて、俗に「整髪料」なるものを使っても、全く意味がないという、困った髪の毛でして、「うんと短くする」か「長くして重みでそれっぽくする」かの二択しかないw

髪の毛自体は薄くないものの、禿げの家系ですから私もいづれは……。
今のところ、白髪が最近増え始めたくらいで済んでますけれどもねw 幸いなのは髪の毛の外側には白髪が生えていないという点で、髪の毛を掻き上げると、こめかみの後ろ辺りに白髪がちらほらと見えるという感じです。

兎に角、やたらとさらさらしている毛の質なので、困っちゃうんですよ。
下手にトリートメントとかを使うと、本当に砂みたいにさらさらしちゃって手に負えなくなってしまうので、敢えてトリートメントとかリンスを使わずに「髪の毛を痛める」という方法で、何とか纏まりを持たせていた時期があるくらいで。
で、今、髪の毛が伸びてしまって、いい加減うざったくなってきたので、そろそろ切ろうかなぁ、なんて思っていたりします。具体的に言うと、前髪が頑張れば口にくわえられるくらいまで伸びています。

髪の毛にコシを持たせる為にあれこれ、シャンプーを研究してみたりしたのですが、全然だめですねぇ……。
で、最近、妹に勧められてLUSHなるお店のシャンプーを使ってみたら、割と良い感じです。コシこそ出ないものの、ツヤが出てきました。サラサラ度が多少アップしたかもしれないけど……。このLUSH、どうやら動物実験をしないという方針のお店だそうで、私としても嬉しい限り。シャンプー類は動物実験が欠かせないらしくて、一般に「兎」を使うそうです。兎の目を器具で固定して、その中にシャンプーなりを垂らして反応を見るんだそうな……。

私は動物では、兎が一番好きなんですよ。
8年くらいずっと飼ってましたしね。数年前、捨てられていた病気の兎を「ひとまず保護してくれ」と知り合いに言われて、保護もしたしね。で、これは素人だから褒められたもんじゃないんだけども、手術までしたことありますしね。

あぁ、また脱線しちゃった。
で、そのLUSHというお店(元々はイギリスのメーカーらしい)のコンセプトも気に入ったし、中々髪の毛にも良い感じです。ただ、一つだけ欠点があって、割と匂いが強いんですよね。妹が買ってきたものがたまたまそうなのかどうかは分からないのですが、結構、強烈な匂いがします。
例えば、シャンプーだったら「レモン味のコーラ」の匂いがするんですよw まぁ、これはしっかりとすすげば匂いは残らないのですが、トリートメントには「ココナッツ」の匂いが髪の毛に染みつくものがあったりと、結構致命的。
内容も良くって、匂いがしなくて、髪の毛にコシが出るようなシャンプーないですかねぇ……。
とにかく、近い内に髪の毛を少しばっさりと切ってくる予定です。

あー、またまた脱線していいですか?
女性でロングだったのをショートにする事ってありますよね? 失恋したから髪を切るなんて最近じゃ全然聞かない話ですが、昔はそういう事もあったみたいです。

で、ロングからショートにする際に、結構な長さの毛が取れるわけですよね。
どうやら美容院なんかでは、そういうお客さんの髪の毛を集めて、エクステンションとか付け毛に利用したりしているみたいです。本当かどうか分かりませんけれども、結構濃厚な説なんだそうな。身の回りでも、

「切った髪の毛を大事にして、店の奥にしまいに行ったのを目撃した」

なんて証言があったりします。
お店が再利用するなら、その分カット代とか安くしてくれたらいいのに、と思いましたねw だけれども、それは公然の秘密みたいな感じらしい。



さてさて、お酒が大分効いてきました。
今日も寝付けなかった為に、こんな謎の記録を付けています。
ちなみに今日のお酒は、日本酒でも焼酎でもウイスキーでもなくて、カクテルパートナーの「カシスオレンジ」です。たまにはこういうのもいいよね。

それでは、おやすみなさい。

by s-kuzumi | 2008-09-18 04:01 | 日々之雑記
2008年 09月 16日

フリーサウンドノベルレビュー 『アリスは鳥籠』

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今日の副題 「思わぬラストに唸ります」

ジャンル:サイコサスペンス&ミステリー(?)
プレイ時間:~二時間
その他:選択肢なし、一本道。15歳以上推奨。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/8/30
容量(圧縮時):40.1MB




道玄斎です、こんばんは。
良く、「ある作品をプレイすると、連続して似たような作品を引き当てる事が多い」と書いていますが、今回は「アリスつながり」という事になりましょうか? ただ、アリスつながりとはいえ、かなり私好みのミステリー(?)で存分に楽しませて貰いました。
というわけで、今回は「偽書[香津宮奇譚]」さんの『アリスは鳥籠』です。
良かった点

・物語に緩急があり、緊張すべき部分、ちょっとほっとするような部分のメリハリがしっかりとしている。

・ノベルゲームならではの手法による演出もあり、興味深い。


気になった点

・ラストで出てくるキャラが少し唐突な気が。

・もう少し、シメを意識したエンディングだと良かったかも。

タイトルにアリスを冠するだけあって、中々それっぽさがある作品でした。例えば、ゲームの付属文章、所謂「readme.txt」なんですが、それも本作の場合「私を読んで!.txt」となっていました。これは例の「drink me!」「Eat me!」のパロディでしょうね。
そんな細かい部分にもギミックがあって、もうそれだけで私好みなのが分かるかと思いますw 他にアリスっぽさがあるとしたら、主人公の詠美がゴスロリ(甘ロリ系らしい)の格好をしている、なども入れてもいいのかな? けれども、一番アリスっぽいのはラストで……っと、微妙にネタバレになりますからこの辺で。気になった方は是非、最後まで読んでみて下さい。

さて、ストーリーですが、ベクターの紹介文から引用しておきましょう。
苦しくて目が覚めた。

ぼやけた朝の視界の中で、私にのしかかった母がにたにたと笑っていた。

骨と皮だけの痩せて醜く細い腕が、私の首を絞めていた。

――見慣れた光景だった。

選択肢なしサウンド付きノベル

こんな感じのストーリーです。

少し、暗めでクセのある作品でしたが、先にも述べましたように好みのテイストでした。
なんと言っても、この作者様は「縦書き」で文章を綴られます。書類だなんだってのは、今はみんなA4横書きがデフォルトになっていると思しいのですが、やっぱり縦書きは独特の味わいがあって私は好きですねぇ。今回、じっくりとプレイしたわけですが、横書きのものだと「ノベルゲームの“シナリオ”」というイメージで、それが縦書きだと途端に「文章」というイメージになってしまうんですね、私の中では。
シナリオと文章という二つの概念がどれほど離れているのか? っていうのは自分でも良く分からないのですが、何となく感覚的に、ね。で、やっぱりホラーとかミステリーとか、或いはサスペンスなんて作品は縦書きがあっているような気がします。というのも、自分が本で読む際にはみんな「縦書き」だからなんでしょうw

勿論、ただ単に縦書きってんじゃなく、文字の大きさとかフォントとかも拘っていたように思います。物凄く読みやすいんですよ。すらっと自然と頭の中に入ってくるというか。
意外とこの読みやすさに関連して、「クリック待ちのタイミング」が寄与している部分が大きいのかな? とも思いましたね。多くの場合、一文ごとにクリック待ちになったり、長めの文章だと途中の句点でクリック待ちになったり、まぁ、そういう処理ですよね。
ところが、本作の場合、実際に読み進めていく読書スピードっていうのかな? そういう部分でクリック待ちを設定しているような印象で私はプレイしやすかったです。皆様は如何でしょうか?

さて、作品の中身にも踏み込んでいきましょう。
主人公詠美は、色んな意味でだらしない母親と二人暮らし。どうやら母親は詠美を生んだ事を後悔しているようで、彼女を疎み、そして時には彼女を殺そうとまで考えているようです。
物語が大きく動くのは、詠美の母親が「またしても」男を連れてきて、そして、やはり「またしても」その男との結婚を詠美にほのめかす所からです。

問題は、悉く母親の結婚を潰してきた詠美が、その新しい男に惚れてしまったという。
ここで、注目したいのは、「ノベルゲームならではの手法」が取り入れられている点です。文章での説明は極々あっさりとしたもので、描写そのものが「無い」と言っても良いレベルなんですね。ですが、印象的な背景を次々と短い時間で連続して見せる事で、読者に「何があったのか?」を雄弁に示してくれているという。
この演出、凄くいいですね。決してエフェクト全開とか、ムービーバリバリとかじゃないのですが、非常に効果的で良い演出だったと思います。

その後、詠美は母親を殺害し、自殺を図るわけですが、そこに麻里子という救いの手が。
この辺りの呼吸は『Nという名の男 Bという名の女』の前半部のラストに通じるものがありますね。実際、本作でもこの辺りで前半が終了、という感じです。

その後、麻里子と一緒に詠美は廃屋となっている祖母の家で生活を始めるわけですが、そこからが後編ですね。
ここは、ネタバレになってしまうので、詳しくは書きませんが、「ををを!」と思わず唸ってしまうような展開で、吃驚しました。分かる人だけ分かって貰えればいいのですが、大島弓子の『F式蘭丸』っぽい世界になってしまって、面食らうと同時に「これは面白いぞ……」と素直に感じました。って分かる人、いないよ、ね……?


さて、気になった点ですが、ラストのあたりでいくつか。
文章もメリハリがついて読みやすくて、ギミックも搭載されていて、良質の作品である事、疑いの余地はないのですが、割と唐突に謎を秘めた「蔦野」というキャラが出てきて、物語の謎解きの役目を果たすのです。裏の設定があれこれありそうで、キャラとしては魅力的なんですが、やっぱり唐突感があるように思います。
結局、蔦野は「誰の依頼で動いているのか?」とか、明確な回答はないんですよね。それに最後の最後でオイシイ所をかっさらっていってしまったような印象もw

ラストも「これでお終いじゃ!」というような「シメ感」の漂うものではなく、割とさらりとしたものだったのも、蔦野に関する違和感の一因かもしれません。蔦野の正体に触れつつ、物語をエンディングに持って行ければ、更に良い作品になったかもしれません。


大体、こんな所でしょうか?
あれこれと書いてしまいましたが、レベルの高い作品だと思いました。
書き忘れていたのだけれども、女の子の心理描写がリアルな感じで、良かったですねぇ。私は女の子じゃないので、あのくらいの女の子が何を考えて生きてるのか、なんて分からないのですが、それでもリアルさを感じるものだったような。まぁ、女の子をリアルタイムで眺めていた時期もありますし、「自分と世界との関係性(男との関係だったりする)を進捗させる事によって、独特のスペリオリティを獲得する」みたいな、女の子の心理ですねw 多分、女性目線ではないような気はするのですが、納得のいく描写になっていたように思いましたよ?

それでは、今日はこのへんで。

by s-kuzumi | 2008-09-16 21:21 | サウンドノベル
2008年 09月 15日

フリーサウンドノベルレビュー 『ノトス水上紀行』

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今日の副題 「良く晴れた気持ちの良い日にはこんな作品を」

※吟醸
ジャンル:近未来水上浪漫ADVゲーム
プレイ時間:1ルート、3時間程度。
その他:選択肢あり、バッドエンドも。
システム:自作

制作年:2006/1/30
容量(圧縮時):56.6MB(自己解凍形式)




道玄斎です、こんばんは。
家を整理していたら、ちょっと昔のアルバムやらが出てきて、軽く憂鬱になってしまったのですが、今日も頑張っていきましょう。
久々に、爽やかな作品をプレイしたような気がします。真っ正面から青春を描いた作品です。青春と言うとまぁ、恋愛がその花形みたいな感じですが、本作の場合、ヨット競技という「スポーツ的」な青春と恋愛劇が絡み合い、とっても爽やかで素敵な作品になっていたと思います。
というわけで、今回は「Prime」さんの『ノトス水上紀行』です。
良かった点

・恋愛だけでない、青春を丸ごと描いた作品。

・音楽や背景などもオリジナルのものを使用しており好印象。

・心地の良い読後感。


気になった点

・もう少しラストでヨットレースそのものの描写があっても良かったかも。

・あるルートでは、他のルートとかなり毛色の違うお話が展開される。

ストーリーは、サイトのURLを貼り付けておきましょう。こちらからどうぞ。



久々に、物凄く爽やかで、清々しい作品をプレイしました。
実は、本作の作者様のゲームは他にも『Nature Baby』というものがありまして、これも昔プレイしています。確か、これも近未来的なSFテイストで、二人の逃避行みたいな、そういうのを描いていて、「これからどうなるんだ?」というあたりで何となくあっさり終わってしまった感があったのですが、本作の場合、かなりのボリュームがあり、そういう不足感みたいなものは感じなくなっています。

ちなみに、どうやら本作、攻略に順番があるようです。
つまり、あるルートに入る為には、他のエンドを見ておく事が前提となるらしいんですよね。その「あるルート」が誰のルートなのか、それは歴戦のノベルゲーマーたる皆様ならすぐに分かるかと思いますw 私自身、あんまり考え無しに「この人のルートはラストだろう……」とアタリを付けてプレイしていたのですが、それで正しかったみたいです。

外見的な所で言うと、一枚絵がかなりのレベルですよね。
三年近く前にリリース、という事を考えれば十分鑑賞に足る高水準なものだと思います。微妙に気になったのは、立ち絵と一枚絵だと微妙にテイストが違うんですよ、イラストの。一枚絵はどれもかなりのレベル。なんですが、立ち絵になると、例えば先輩は微妙に腕が長すぎたりしてw
他にも、外見って言ってしまうと語弊があるのですが、音楽も良かったですよね。特別に依頼して作ってもらった音楽らしく、手垢にまみれていないというか、新鮮な感じでした。曲自体も物凄く良いものがありましたね。私が好きなのは「きみのために」というピアノ曲です。ノベルゲームに付きものの「しっとり」として「泣き」を誘発させるようなタイプの曲なんですが、常夏の世界、その夏の翳りを感じさせるようもので、今もエンドレスで流しています。

キャラクターメイキングも良かったです。
ヒロインの、亜子、先輩、そしてヒカリさんがメインのキャラで、彼女たちは、割とありがちな造型ではあるものの、クラスメイトの怪しい三人組、そして転校生でヨット部に入部する事になる護法院君、ヨット部のOGなどなど、とってもいいキャラでした。これまたいつも言ってますが、ヒロイン達が魅力的である、というのは或る意味当たり前でして、作品の質を底辺部分から支えているのは、サブキャラクターなんですよね。
最初は、護法院は滅茶苦茶むかつくんですが、段々と仲間として一緒に頑張るようになったりして、そういう部分の青春ストーリーもちゃんと内包されているのも高ポイント。
一見するとイロモノキャラのクラスメイト三人衆も、暗くなりがちな場面をコミカルに演出してくれたり、時には主人公を後押ししてくれるような部分もあり、印象的なキャラクターでした。

では、各ヒロインのルートの解説めいた事でもやっていきましょう。

先ずは亜子ですが、彼女は定番の「妹系キャラ」です。
幼なじみにして妹みたいな存在。オイシイポジションです。ある理由の為ヨットをやめてしまった主人公なんですが、主人公の抱える問題を全て分かった上で、それでも彼にヨットに向かわせるその発端となるキャラでもあります。
イラストも立ち絵、一枚絵共にとっても可愛らしくて、ヒロイン然としていますw
このルートでは、主人公のヨットに対する想い、そして彼自身の成長と共に、亜子そのものも成長し、更に二人の恋愛が描かれるという、大変満足度の高いシナリオになっておりました。
やっぱり、恋愛だけ、というよりも色んな要素が詰まって、「青春を丸ごと」描くような作品、いいですよねぇ……。
もしかするとありきたりなのかもしれない。けれども、熱い展開で、素直にそして一生懸命作られている事が伝わってきますし、とっても良いシナリオだったと思いますよ。

次に先輩のルート。
これは唯一の昨年度からのヨット部の人間ですね。
部長として、ヨット部を牽引していく一方で、彼女には夢があり、それを主人公と共に叶えていくような、前向きでこれも良いシナリオでした。
彼女自身がヨット部の部長という事もあり、ヨット競技の描写は他のルートよりも多め。一生懸命ヨットレースに取り組んでいく姿に思わず感動してしまう事請け合いです。

最後はヒカリルート。
記憶喪失の少女です。まぁ、凄くイカニモな立ち位置のキャラですが、作品世界の根本を支えるようなストーリーが展開されていきます。他のルートでは、このヒカリの謎みたいなものは明らかにならないのですが、このルートでは思う存分。
ただ、SF色が強いルートですし、少し他の二つのルートと比べてしまうと、浮いた印象がありますね。ま、元々、現代ではない未来の島が舞台の作品ですから、本当は本作のジャンルはSFと言ってもいいくらいなんですけれどもね。


そんなわけで、私はやっぱり亜子のルートが一番お気に入りでした。
本作のキモの一つである「ヨットレース」が強く描写されるのは、この亜子と先輩のルートなわけで、やっぱり王道でありながらも、とってもグーなシナリオだと思いました。


さて、気になった点ですが、どのルートに対しても、もう少しヨットレースの模様を描写して欲しかったな、と感じました。あまりなじみのないスポーツだったのですが、プレイしているととっても面白そうなスポーツなんですよね。かなり専門的な用語も出てきますし、ヨットそのものに興味を抱かせる、という意味では成功していると思います。
が、ラストのヨットレースの描写がそれに比して少し寂しいかな、と思うのもまた事実。もう少し、レースの模様に筆を費やしても良かったかもしれません。

あとはヒカリさんのルートが他のルートに比べて、少し浮いていたように感じます。
ヨットという最高にグーな小道具があるわけですから、もうちょっとそこらへんを絡めつつ、彼女のルートが進行していっても良かったのかな、なんて。


全体的に、あまりお目にかかれない、本当に爽やかで気持ちの良い作品だったと思います。
若干、自作のシステムが使いにくい部分もあるのですが(例えば、「オプション」からセーブを行わないと、沢山セーブスロットが使えない)、多少の使いにくさはあまり気になりませんでした。
それは、どのルートもストーリーの流れが良く、プレイしながら夢中になってしまうような、良質の作りによるものでしょう。

良く晴れ渡った日、窓を開けて風を感じながらプレイして貰いたい作品です。
それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-15 16:41 | サウンドノベル
2008年 09月 13日

フリーサウンドノベルレビュー 『探偵のすすめ ~犯人は幽霊?!編』

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今日の副題 「プレイのし易さ、向上してます」

ジャンル:ミステリー(?)
プレイ時間:1時間程度
その他:選択肢あり、バッドエンドも。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/8/31(完全版ヴァージョン1.00)
容量(圧縮時):41.6 MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は、割と最近紹介した作品の続編というか第二弾というか、そうした作品のご紹介。第二弾とはいへ、ストーリーは独立していますから、単独でも遊べますよ。
というわけで、今回は「『探偵のすすめ』制作委員会」さんの『探偵のすすめ ~犯人は幽霊?!編』です。
良かった点

・システム面が改良され、大幅にプレイしやすくなった。

・なんと言っても気軽に読める作品。


気になった点

・プレイヤーの推理の入る余地が少ない。

システム面が大幅に改良され、とってもプレイしやすくなりました。
それにより、全体的なテンポの良さ、理解のし易さも前作よりも向上して、より気軽に楽しめるミステリー作品になっていたのではないでしょうか?

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
あたし(小田早紀)はごくごくフツーの中学生。
今回のキャンプ旅行は憧れの男子佐藤健太と
親密になる大チャンス!!
でも、佐藤健太には大林紀子という彼女が
いるという噂が………。
しかもキャンプ場でクラスメイトの久保君が何者かに襲われた!!
犯人は幽霊?! 事件の真相は?!
そして、あたしの恋の行方は……

こんなストーリーになっています。


前作は最近、プレイしましたよね。
システム面というか、立ち絵の表示だったり「発話者は誰だ?」というような所で多少難があったものの、楽しくプレイ出来たので、今回はその第二弾作品を。

中学生推理ミステリーモノ、という感じの作品です。
ハードボイルドな感じでもなく、かといってガチガチの理詰めの推理でもなく、気軽にライトな感覚で楽しめるミステリーで、個人的にこういう作風好きなんですよね。これも前回のレビューにて書きましたが、登場人物達が中学生なのもちょっといい感じですよね。キャラクターも立っていますし、楽しくプレイが出来る作品だと思います。

前作との大きな違いは、前述のシステム面でもあるんですが、もう一つ、「視点人物」が違うんですよね。そう、前作の主人公は転校してしまいましたw で、本作ではクラスの女の子の小田さんが視点人物となり、プレイヤーが彼女を操作する形で、事件の全貌を暴いていく事になります。主要キャラって、例えば私がお気に入りの朝島さんや大林さん、或いは佐藤君であり、シンゴウ君なわけです。
でも、プレイヤーは彼らになるのではなく、「彼らの周辺人物」としての視点から物語を読み進めていく事に。ちょっとした事なんですが、こういうスタイルは面白いですね。どう考えても主役クラスなのは、先に挙げた連中なんです。けれども、ちょっと引いた位置からそれを俯瞰するような視点から謎を解いていく、というのはやっぱりミステリーっぽさがありますし、面白い試みでしたね。

あー、こりゃ蛇足なんだけども、朝島さんは「少しぽっちゃりしている」のを気にしているようですw けれどもねぇ、ギスギス痩せているよりも少しふっくらしていた方が女の子はいいですよ。いや、ホント。朝島さん可愛いしなぁ……。
ちなみに、本作、「ファッションスタイリスト」という役職を持つスタッフさんが参加しています。キャラの衣装なんかのデザインを担当しているんでしょうね。一見すると流してしまいそうなんですが、よくよくイラストを見てみると確かに「らしさ」が出ていますよね。今回は舞台がキャンプ合宿という事で、少しスポーティな服装に。前作はセーラー服と学生服でした。

中学生の時にキャンプ合宿って定番なんでしょうか? 勿論私も経験しています。
本作では、幽霊が出るという噂のキャンプ場でしたが、私が中学生の時は「青木ヶ原樹海」でしたw マジで樹海の中をハイキングしたりしました。勿論、樹海って言っても歩道になっている所だけれどもね。ハイキングコースの要所要所に「家族の顔をもう一度思い浮かべてみましょう」なんて看板が立っていて、ちょっぴりゾクッとしたのを覚えています。


さて、気になった点なんですが、プレイヤーの推理が入り込む余地が実は凄い少ないんですよね。だからこそ気軽な読み物としても成立しているのかもしれないのですが、一応ミステリーであって、且つ選択肢で推理をさせるわけですから、もうちょっとこう、関与する余地があっても良かったんじゃないかしら。
前作をプレイしている方はお分かりかと思いますが、実は虫取り編みと麦わら帽子が似合いそうなシンゴウ君が、本作の最強探偵キャラです。

プレイヤーは、今回は小田さんを操って推理をしていくわけですが、プレイヤー側の推理担当者は実は朝島さんなんですよね。調査を纏めて、所謂探偵役を買って出るのは朝島さんになっています。
うんと分かりやすく纏めてみましょう。『金田一少年の事件簿』で言うと、シンゴウ君は金田一少年、朝島さんは明智さんなのです!w
で、プレイヤーは朝島さんの側にいるわけで、絶対に単独で「真相」を暴く事が出来ないんですよ。犯人は誰か? といった部分までは踏み込めるものの、事件の背後にある真相、そこに到達出来るのはシンゴウ君だけなんですね。この辺り、ちょっぴり物足りなさを感じました。
ついでに言えば、このシンゴウ君が最強キャラであるのにも関わらず、彼の出番は今回、非常に少ない。何をやってるんだか分からないけれども、プレイヤーの努力も空しくするりと、最短距離で事件を解決しちゃうわけで、或いは、彼を少し追うような形でストーリーが進んでも良かったのかもしれません。


大体、こんな所でしょうか。
推理する、という感じではないものの、作品の世界観が少しコミカルで少し真面目で、なんだかゆかしい作品です。まだまだ続編が出るそうなので、楽しみに待っています。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-13 19:19 | サウンドノベル
2008年 09月 12日

フリーサウンドノベルレビュー 『東京アリス』

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今日の副題 「かなり本気のアリスです」

ジャンル:ファンタジック感動アドベンチャー(?)
プレイ時間:1ルート2時間くらい(コンプリートには3時間以上掛かる?)
その他:選択肢あり、バッドエンドも多数。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:08/07/31
容量(圧縮時):67.0MB



道玄斎です、こんばんは。
ここ暫く、中々ゲームが出来なかったのですが、少し調子が出てきたかな、という感じです。まぁ、いつも通りマイペースでいきますよ。
今回は以前、コメント欄にてお勧め頂いた作品です。実は私も気になっていて、一応落としてはあったものの、プレイするのが遅くなってしまいました。
というわけで「郷愁花屋」さんの『東京アリス』です。
良かった点

・実写素材とイラストの合わせ方、音楽のチョイス、演出の仕方などが上手。

・ラストから一気に感動路線に。やっぱりラストで盛り上がるのは良いですねぇ。

・原作アリスファンも納得のストーリー。


気になった点

・前半部分がやや冗長。

・フルコンプが非常に難しい。

・バックログが見にくい。

こんな所でしょうか? 起動してみると分かるのですが思わず「これは……」と思ってしまうような、良質の作品の気配がヒシヒシとしていました。
ストーリーはサイトの方から引用しておきましょう。
ねぇアリス。
貴方は後悔したことはない?

ねぇアリス。
貴方は懐かしんだことはない?

ねぇアリス。
貴方はもう一度あの国に行きたいと、願ったことはない?

ねぇ、アリス。

こんな感じ。
ってこれだけじゃ分からないんですが、ネタバレの部分も含むのでさらっと流しましょう。


相当深い作品でした。とっても面白かったです。
先ず、外見的な面で気がつくのは、背景写真と手書きのイラストの上手な融合です。どちらかと言えば少女マンガタッチの絵柄で淡い雰囲気のイラストですね。そうしたイラストが現実感バリバリの(勿論かなり綺麗な素材なんですが)写真素材の上に載っかって表示される。
こうやって書くと「ミスマッチなんじゃ?」と思ってしまいそうになりますが、全然そんな事はなくて、不思議な融合感があってとっても良かったです。オープニングは期待感を煽ってやまないとても良いものだったと思います。

ちなみにゲームを開始すると真っ先に渋谷の交差点の雑踏の写真が出てきて、私なんかはもうそれだけで期待しちゃうんですよね。個人的に思い入れの深い街ですしね(生まれて初めてオニャノコと出かけたのも渋谷だった!)。
演出面では、かなり良いセンスを持った作者様だと思いますよ。

ストーリーをやっぱり少し補足しておくと、中学生の欧太が、ある日学校を三日連続で休んでいる幼なじみの「ありす」の様子を見にいく所からスタートします。そして、どこからともなく現れたアリスに誘われるままにマンションの裏の駐車場に行ってみると、何故かそこは駐車場ではなく不思議の国だった、という感じです。
以降、その不思議の国での体験がメインとなっていくのですが、前半部はやや冗長な感じがしないでもない。というのは全体を見回してみると、中盤~ラストに掛けてのテンポが良く、しかも思わぬ仕掛けが明らかになって、という作りなので、それと比べてしまうと前半がダラダラと感じてしまうという。ただ、これも難しい所で、不思議な不条理な世界、みたいな部分もきっちり描かないと作品の根幹が危うくなってしまうわけで、ちょっとコメントしづらい部分ではあります。

他に気になったのは「バックログ」でしょうか。
バックログの文字色が白なんですが、結構背景と干渉し合って見づらいんですよね。
特に文字表示領域の所に掛かって表示される分は、殆ど視認不可能というw 本作で一番気になった点はこのバックログの問題でした。


で、先ほど述べましたが、中盤からの盛り上がりがいいですよねぇ。
プレイヤー自身も「俺、何やってるんだっけ?」というような一種の不可思議なワールドに突入してしまうわけですが、そうした中で、一気に核心に迫り、感動のラストへ導く展開はとってもグー。ラストはちょっぴり涙腺がゆるんでしまうようなもので、感動出来る事請け合いです。これも本当にいつも言ってる事なんですが、やっぱりある種「ラストでの盛り上がり」っていうのは必要だな、と。淡々と始まり淡々と終わる、その枯淡みたいなものを打ち出した良作があるのは事実、されど、ストーリー性があるものに関してはやっぱりメリハリがあるといいですよね。
そこで重要なのはクライマックスです。或る意味、作品が結実していく場所ですから、過剰なくらい盛り上がってもいいんじゃないかな、と私なんかは思ったりしますが、皆様は如何でしょうか?

最後に物凄く重要な部分を。
本作、当然『不思議の国のアリス』がその典拠となっているわけですが、「かなりアリス」してます。アリスっていうと、まぁ、可愛い女の子の代名詞みたいなそういう使われ方をされたりするわけですが、本作の場合は、本当に原典であるアリスに近い感じがあるんですよ。
以前もちらりとどこかでお話しましたが、原作のアリスはかなり難解なんです。論理学みたいな要素が入っていたり、言葉遊びのような要素もあったりと、児童向けの作品でありながら、大人が読んで頭をひねって考えるにも足る作品なんですね。

本作もそうした原作アリスの持ち味をかなり踏襲していて、私は凄くそこに興味を覚えました。一例を挙げると、お花の精みたいな奴らが出てくるんですが、リリーと名乗る百合の精がいるんです。彼女は百合の語源についてあれこれ語って、「揺れるから「百合」とか宣っちゃうわけです。そういうのは『日本国語大辞典』を各自読んで頂くとして、更に「鼻は、花から離れて鼻になる」みたいな発言があって、思わず唸ってしまいました。
所謂「音通」という事で、物事を解釈するわけですが、この辺りの言葉遊びのセンスはまさに原作のアリス的です。って言っても、和歌な世界では結構良くやられているやり方なので、実は日本的なのかも……。
他にもシュレディンガーの猫に関するお話も出てきたりしますよ。これは蛇足ですが、アリスの作者も、シュレディンガーもロリコンだったという事でも有名です……w

一番の問題は、ラストなんです。
ネタバレを回避しつつ頑張って書くと、「結局、不思議の国は何だったの?」という事になります。これは実はかなり早い段階で明らかになっているのですが、その示された解答が絶対解ではないという危うさがあるんですよ。
それはありすのものではなくて、実は欧太のものかもしれない。或いは、もしかするとクロ(登場人物の一人、兎です)のものかもしれない。最後の解釈が読者にゆだねられている点、物凄く面白く、またとってもアリス的で高度な作品だと思いました。

多分、フリーのサウンドノベル/ノベルゲームの中でも、本作はかなり内容的に「高度」な部類に入るんじゃないかしら? 本当にラストは必見ですので、是非プレイしてみて下さい。

最後に一点。
どうやら、フルコンプした上で、ゲームに勝利するとオマケシナリオに到達出来るらしいのですが、全然出来ません。全ての選択肢を試しているのですが、どうやら順序的なものがあるらしく(パッチを適用して、44分の39まで進めた事は確認出来たのですが……)、フルコンプは相当難しいと思われます。
「フルコンプしたぜ!」という方がいらしたら、是非アドバイス下さいw

/*
↑フルコンプしました。結構時間が掛かってしまい、更に50枚神経衰弱をクリアーするのに、10分くらい掛かってしまいましたが、何とか全て作品を読み切る事が出来ました。
フルコンプの為の注意点は、

・バッドエンド後に出てくるチェシャ猫のアドバイスもしっかり聞く

という事に尽きるかと思います。あとは、選択肢を悉く試していけば大丈夫なハズ。
ちなみに、神経衰弱は、

・考える時間があったら、カードをめくる

というやり方が私には合っているようでした。
制限時間が短いですから記憶して、脳みその中に情報を詰めて、更にそっから情報を引き出して、ってやってると時間が掛かる。兎に角、カードをめくりまくって、即座に反応出来るものだけペアで取っていく。それを繰り返していくと、二三回もやれば大丈夫だと思いますよ。

*/


高度でちょっぴり知的で面白い作品でした。
こういう作品、中々ないので貴重ですね。
前半部で少しだれてしまう部分もあるのですが、ラストは必見ですので、是非最後まで。


それでは、また


※9/13 加筆修正

by s-kuzumi | 2008-09-12 23:16 | サウンドノベル
2008年 09月 11日

フリーサウンドノベルレビュー 『止マナイ雨ニ病ミナガラ』

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今日の副題 「あの女のにおいがする……」

ジャンル:ヤンデレアドベンチャー(?)
プレイ時間:1ルート、2時間半~3時間くらい
その他:選択肢あり、バッドエンドも多数。今回は9/8にリリースされたものでプレイ。一部、完結していないルートもある。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/9/8
容量(圧縮時):97.4MB



道玄斎です、こんばんは。
少しご無沙汰してしまいましたね。ここ数日忙しかったり、疲れが溜まったりで中々ゲームをプレイ出来ずにいました。そうこうする内に、「ヤンデレの大本命」だった作品がリリースされたとの情報を得て、早速プレイ。
とはいえ、まだ体験版という位置づけでいいのかな? ヒロイン(?)の一人であるあやめのルートがまだ未完の状態です。が、ずっとプレイするのを楽しみにしていた作品ですし、近い内に、完全版が出る事を願って、今回取り上げる事に致しました。
というわけで、今回は「ヒロインがみんなヤンデレのギャルゲ作ろうぜ!」スレッドの有志の皆さんの『止マナイ雨ニ病ミナガラ』です。
良かった点

・イラストのレベルがかなり高い。

・バッドエンドを見るのが楽しいw



気になった点

・ルートによっては、サブストーリー(?)がやたら長く、テンポが悪くなってしまっている部分も。

・なんと言っても、まだ未完成。完成版をプレイしたい。

ストーリーは、サイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。



というわけで、楽しみにしていた作品です。
毎回、新着のゲームはないかなぁ? と各情報サイトを巡回しているのですが、その巡回ルートの中に、この『止マナイ雨ニ病ミナガラ』のサイトもあったのです。
中々制作が進まず、待ちきれないユーザー達、それでも頑張って完成させようとする制作者達……。「本当に完成するのか……?」とヤキモキしながら見ていたのですが、今回、三つのルートを最後までプレイ出来る体験版が出来たので、完成まで後一歩、という所までついにきました。いや、それ以前から体験版は何個かヴァージョンがあり、ダウンロード出来たみたいなんですけれどもね。私も一度体験版を落としていました。

で、まぁ、所謂“ヤンデレ”というジャンルの作品ですね。
こう、女の子が病んでいって、ヤバイ愛し方をしていく、みたいな。
実際、プレイしてみると分かるんですが、実はそこまで「うわっ、怖いっ!!」と感じるようなものでもなくて、割とどなたでもプレイしやすいんじゃないでしょうか? けれども根本が“ヤンデレ”ですから、刺したり刺されたり、打たれたり撃たれたり、結構キテるストーリーにはなっていますw グロテスクな描写とかニガテな人はちょっと注意が必要かもしれません。

ヒロインの名前も、みんなちょっぴりヤバめ。
朽無みそぎ、雨宮しとね、首館あやめ、犬哭キリコとなっております。しとねなんかはそうでもないのですが(ちなみに主人公の実妹だ)、首館(くびたち)とか、結構……ねw
私がプレイした順番は、みそぎ→キリコ→しとね→あやめ となっています。
以下、攻略した順にそって解説めいたものを。


先ずは、みそぎのルートです。
定番の幼なじみの位置にいるキャラですね。
正直、かなり胸がときめいてしまいました。お約束のてんこ盛りなんですが、酸っぱくてプレイしているとちょっとこっちが赤面してしまうような感じのストーリーが進行していきます。
大人しめの女の子、という設定があるので、かなり私的に好みの女の子です。
そんなわけで、前半は物凄い勢いで、恋愛モノのテイストが打ち出されていくので、「あれ? ヤンデレは……?」という感じなのですが、後半になってから一気にストーリーが黒くなってきます。

大人しい子ほど、実は怖いなんて良く言われますが、それを地でいくようなみそぎ。
ついでに、何故かハーレム状態の主人公w そんな純で鈍い主人公の争奪戦になるのですが、普段だったらなんてこと無いラブコメで終わる所がヤンデレだと、血を血で洗う凄惨なものにw
可愛さと病み方のギャップが怖さというよりも、寧ろキャラの魅力になっているような……。かなり後半は重めの展開になって、こちらが憂鬱になってしまうこともあるんですが、まぁ、思っていたよりは怖くないかな、というのが正直な所。 ちなみに主人公に食べさせる食事に「何か」を入れていた模様w

トゥルーエンドを見ると、いきなり謎のストーリーが始まってしまうのですが、これは最後まで見ると本編との繋がりが明らかになって、思わずぞっとしてしまいます。正直、一番みそぎのルートで怖いのは、このトゥルーエンドを迎えた後のストーリーだったり。本編ラストで、感動的な演出をした後で、こういうストーリーでぐっと落とす。中々好みの仕掛けです。


次は、高飛車で超お嬢様のキリコのルート。
やっぱり、このストーリーも、キリコが妙にいとおしくなってしまうので、その後の病んだシーンでも怖さよりも、「可哀想」という印象をどうしても持ってしまうんですよね。
不器用な可愛さを持つキリコ、かなり好みですね。ちなみにキリコお付きのメイドさんも出てきますw そっちの属性が好きな人にもお勧めです。
お嬢様という事で、ライフルとかも出てきちゃうんですが、ラストはとっても良い感じに安心感のあるものでした。


次は、実妹のしとねルート。
これは重たいルートです……。一番私が思い描いていたヤンデレに近い「病み方」を見せてくれるルートでした。何しろ、実妹が兄の事が大好きで大好きで、という。
どのルートでも、視点が変わってヒロインの側から描写されるシーンがあるのですが、毎晩毎晩、このしとねは実兄に対して、「何か」をやっているようです……w
グロテスクな描写も多めで、ちょっとやりきれない部分もあるのですが、背徳感を覚えつつも、ハッピーエンドに収束していくので、微妙な心に残るわだかまりが堪りませんw
こりゃ、どうでもいい話なんですが、主人公としとねが一緒に買い物か何かに行くシーンがあるんですね。で背景画像はどう見ても「歌舞伎町」というw 背景画像はそのほかにも「秋葉原」とかそんなのも多くて、結構楽しい。


最後は、未完のあやめルート。
他のルートでは、「相当ヤバイ」キャラっぷりを見せている、あやめなんですが、彼女のルートを見ていくと、そんなにヤバイ病み方はしていない感じですよね。エキセントリックな言動をするものの、どちらかと言えば微笑ましいような……。
最も、未完のルートですからそこからヤバイストーリーが展開していくハズなんですが……。
けれども、何かストーリーの輪郭は見えていて、結構ラスト、泣けるんじゃないかなぁ? かなり感動仕立てになっているように感じました。
で、気になった点でも挙げたのですが、このルートではサブキャラの(しかもあんまり本編と関係が薄そうな)エピソードが結構多いんですよ。しかも結構長くて。サブキャラを立てる、というのは凄く重要な事なんですが、例えば例の悪友役の明良の不良ぶちのめしエピソードなんかは、全体のテンポを悪くしちゃってたかなぁ、なんて感じました。


ざっと、全体のルートを解説するとこんな感じでしょうか?
やっぱりね、どのヒロインも魅力的なんですよ、とっても。イラストもすごい綺麗ですし、結果的に病んでしまうものの、どの子も「憎め無さ」を持っている子達です。

どれか一つのルートに入っていくと、紆余曲折はあるものの、多くの女の子達は結構主人公に理解を示してくれて、時には助けてくれたり、なんて事もあったりして、やっぱり「怖い!」というよりは「妙に殺伐とした恋愛アドベンチャー」という印象なんですよねぇ。
まぁ、ヒロインに対してプレイヤーが「憎い」なんて感情を持ってしまっては、駄目なので、当然と言えば当然なんですが、思ったよりはヤンデレっぽくないぞ、と。

割と、私のイメージでは「包丁とかの凶器によって肉体的に追い詰められる」というよりは、「精神的にグイグイ追い詰められていく」みたいなものをヤンデレと捉えているからなのかもしれません。
ただ、バッドエンドの回収が独立した楽しみになっていて、ちょっと面白かったです。割と常識的な選択肢をしていけばトゥルーエンドにはすぐにいけるんですが、バッドエンドの分岐が多くて、そこでヒロインの壊れた姿を見ることが出来ます。
どんな風にゆがんでしまうのか、どんな病み方をしてしまうのか……。そういう部分に興味のある方は、是非バッドエンドも全部回収してみて下さい。実はバッドエンド集めが本作の“ヤンデレ”な部分を強く感じる部分なのかもしれません。


今となってはブーム自体は沈静化してきているような気もしますが、ヤンデレ、やっぱり人気ですよね。本作もそうしたブームに乗る形で企画された作品だと思しいのですが、本当は怖いハズのヤンデレがなんでこんな人気なんだろう? と考えてしまいました。

これは私の勝手な考えなんですけれども、

・一途な愛情が現代には無い

からなんじゃないかなぁ、と。まぁ、ブームなんて要因はいくらでもありますし、広告代理店が本気を出せば、ブームそのものを捏造する事も可能です。けれども、自然発生的に出てきた(?)ヤンデレみたいなものを考えていくと、私はどうしてもそこにたどり着く気がするんですよ。

足りないから求める。現実に無いから空想の世界で。これは多分、凄く正常な事だと思います。勿論、程度の範囲にもよるけれどもw
ヤンデレって、うんとゆるく、且つシンプルに纏めると「愛し過ぎちゃって、オカシクなっちゃう女の子に、ヤバイ愛され方をされて『うぎゃー!!』」みたいな、そういうジャンルですよね。

よーく考えてみると、本作の場合、女の子が「本格的に病んで」いくのは主人公とお付き合いをした後なんです。つまり、相思相愛にあって、独占欲がグイグイと出てきて、結果としてヤンデレになっちゃう、みたいな。
ですので、一方的な恋情・恋慕とはまたちょっと違うんですよね。それは寧ろストーカーの領域です。

上手く言えないんだけども、現代って付き合うにしても、割とドライですよね。
初めて付き合った人と結婚、なんてあんまりいませんよねぇ? 私の知り合いには居たりしますが……。大抵の場合、付き合って別れてというプロセスを何度も繰り返して、結婚したりする。あっ、いや別にそれを否定するつもりは無くて。

なんて言うのかな、「付き合う」って意味がなんだか凄く希薄になっているような、なんかそんな気がするんですよ。半ばファッション感覚で異性と付き合って、別れてみたいな事が随分多い気がしています。考え方は人それぞれで、勿論否定はしないし、出来ないんですが、私としてはもうちょっと、ドライでない恋愛っていうのが本当のあり方なんじゃないの? なんて考えたりするんです。

ほら、良くあるじゃない? 「冷めたから別れる」みたいな。あれってちょっと違うよねぇ……、と前々から思ってるんですよね(つまり、そういう事を言われた事があるって事だw)。
またちょっとアレな事を書くのですが、自分の拙い見聞から推測するに、多くの場合、男の子の方が恋愛ってのめり込み易くって、女の子の方が割とドライなような。

私自身は、例の谷川史子のマンガ的な世界が大好きなので、「一途」っていうのが凄く好きなんですよ。女の子と付き合ったら付き合ったで、「いつ捨てられるんだ……」と怯えたりするのは、やっぱりちょっと厭ですし、「付き合う以上はきっちりと」とか前時代的な事を考えてるタイプなので。

で、やっぱりそういう感覚って、ヤンデレブームを支えている(と思しき)20台くらいの男の子の間にもあるんじゃないかなぁ、なんて思ってしまうんですわ。
最近、ニュースだかでみたんですが、本当に結婚って出来なくなってきているみたいで(まぁ、経済的な理由とか本当に様々な要因があるんでしょうけれども)、就職活動ならぬ結婚活動をしなければいけないんだそうですよ、最近は。で、そういう活動を余儀なくされた男女の全員が全員恋愛経験がないってわけじゃないですよね。付き合って別れてみたいなプロセスを繰り返していたら、何故か結婚出来ていないというわけで。

そういう時代にあって、男の子が女の子から一途に愛されたいとか、ドライな関係じゃなくて、もっと真剣な恋愛がしたいとか、そういう気持ちって、多分あるんじゃないかなぁ……。
やっぱり上手く言えないけれども、簡単に消費し、消費される恋愛じゃなくて、もうちょっと生産的な恋愛がしたいじゃない?
そういう潜在的な欲求っていうのかしら、そういうのをうんとデフォルメして、犯罪レベル(!?)で自分を愛してくれる女の子を生み出した。それがヤンデレなんじゃ? とか最近考えているのですが、どうでしょ? 


と、なんだかまた訳の分からない脱線をしてしまいました……。

話を戻すと、兎にも角にも、まだ本作は体験版の位置づけですから、「未完」なんですよね。
随所に出てくる美麗な一枚絵もスタート画面から鑑賞出来ませんし、完結していないルートもある。
それでもプレイしたくなるような「何か」があるのが、本作の魅力の一つ。全体的なクオリティも高いですしね。

そういえば、以前、「ノベルゲーマーの集い」でお会いした方が仰っていたのですが、「2ch発のゲームは実はどれもこれもクオリティが高い」と。実際私もかなりプレイしていますが、その感想は正鵠を射ていると言わざるを得ません。
本当にどれもこれもクオリティが高いんですよ。『NETANNAD』なんかも傑作だと思ってますしね。

掲示板を使い上手に人集めが出来て、開発体制を整える事が出来たり(メンバー間の調整は大事だと思いますが)、まとめページが出来、逐次進行を報告出来たりと、中々ゲームを制作するのに良い環境があるように思えます。


兎に角、まだ未完成で、あんまり怖くなかったり(私だけ……?)、後味もあんまり宜しくないのですが、ちょっとハードな恋愛モノw として見るとやっぱり完成度は高いですし、面白いんですよ。完全版ももうそろそろ出てきそうな気配がありますし、興味のある方はこの体験版で是非予習を。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-11 23:04 | サウンドノベル
2008年 09月 09日

なんてことない日々之雑記vol.115

道玄斎です、こんばんは。
一番ミッションクリティカルな部分は、今日の午前中に無事終了。
結局、午前六時まで作業をしていて、その後二時間くらい眠って、あれこれ処理し郵便局で速達を頼んで終了。

まだ、別のブツがあったりして、明日もちょっと作業しなきゃいけない部分もあるのですが、昨日(というか今日の午前六時まで)に比べたら、全然なんて事無いね。
一段落ついて、気分が楽になったら、爆睡する予定が1.5時間しか眠れませんでした。お陰で睡眠のサイクルが狂わなくて良かったのか……。



■不眠症

私は、割と不眠症気味なんですよ。
それでもずぅっと作業していて、朝の六時までやってりゃ、「もう眠らせてくれよ」って言いたくなるんですが。

で、どうもこの「不眠症」って言葉に誤解があるみたいで、たまに「寝られないんだったら、その時間が有効に使えていいじゃん」とか言われてしまいます。いや、確かにその通りなんだけども、不眠症って、「睡眠時間が少なくて済む」ってわけじゃ必ずしもないですよね。寧ろ「起きているべき時間に眠くなり、寝るべき時間に目が冴えてしまう」というような感じです。寝てもすぐに起きてしまうとか、ね。

より、正確に言うならば、「睡眠障害」とか、そういう言い方の方が正しいのかしら。
で、私の場合、作業が立て込んだりすると睡眠のサイクルが簡単に狂ってしまいます。そういう時に、秘密兵器のお酒の出番ですw
まぁ、本当はそんな邪道な目的じゃなくて、普通にお酒を楽しむ為に呑めれば一番いいわけですが、「眠くないけれども眠る為」に飲酒をする事も屡々。

コメント欄で教えて下さった方がいたのですが、「お酒での眠りは気絶である」と、そういう事みたいです。だとしたら、私は、月に何回気絶してるんだ……w



■秋風

今日はボロボロな私の体調に比べて、とっても過ごしやすい一日でした。
もう、秋風が吹いていて、とっても気持ちよい。

愁いを帯びた季節の到来です。
「愁」という字は、そのまんま「秋の心」と書くわけで、中々落ち着いて考えてみると深い漢字ですよね。こういう漢字をバラして解釈する、というのは時たま古代の和歌でも行われています。専門的にはなんて言うんだっけ? ちょっと失念してしまったのですが、そういうのを指す専門用語があったハズ。

だから、「愁い」なんて直接的なもの言いはしないで、「秋の心」と言ってみる。
はたまた「梅が綺麗ね」なんて言わず「木ごとに花が咲いている」とかね。

ちなみに「木ごと」は「木毎」ですから「木」+「毎」=「梅」になるんですね。

ま、こんな下らないことはどうでも良くって、肝心なのは「もの悲しい季節になった」という事です。日本的なモノ悲しさや美しさって実は一年中どこにでも転がっていたりするのだけれども(『枕草子』冒頭を思い起こすべし)、秋のモノ悲しさはまた格別なものがあります。

やっぱり、こう温度みたいのが、メンタルに与える影響ってあるんでしょうかね。
真冬だと悲しいってよりも「寒いから早くこたつに入りたい!」とかもっとせっぱ詰まった感じになっちゃいますよね。徐々に寒くなってきて、いつしか冬もきにけるってなもんで、秋そのものを味わえるのは、実は短い期間な気もしますね。

そんな訳で、今日は疲れも溜まっているので、ボチボチ眠らせていただきます。


それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-09 21:34 | 日々之雑記
2008年 09月 08日

なんてことない日々之雑記vol.114

道玄斎です、こんばんは。
さっそくですが、もうへろへろです……。

いや、今日滅茶苦茶忙しくて、あれこれとやらねばならぬ事が重なって、すっかり憔悴してしまいました。一番大変だったのが「過去に書いたものをリミックスして、纏める」という作業。
勿論、ノベルゲーム/サウンドノベルのレビューとは違いますよ? もうちっとお堅い感じの書き物です。急遽「まとめて出せ」と言われて、あっちこっちを探し回って(自分で原稿をなくしちゃって、しょうがないから本屋で買ってきたりしたものも)、見つけたはいいけれども、何分、書いたのが結構前ですから、自分でも細部は覚えていなくて。

で、原稿用紙で全部で400枚くらいあったんですが、一渡り目を通し、付箋を貼ったり、メモを取ったり(何で、自分の書いたモノにそんな事しなきゃいけないんだろうね?)して、何とか何とか纏めました。で、今打ち込み中。
〆切が刻一刻と迫ってきているのですが、こうやって発散しないと精神衛生上良くないw ほら、何かやらないといけない事があると、無性に掃除したくなりません? あと急に本を読みたくなったり。それと同じですね。

もー、厭になっちゃうね。
一から何かを作り出す作業とは又違うわけで、何かこう、CDのカップリングのリミックスヴァージョンを作るみたいで、妙に後ろ向きで猛ダッシュするみたいな。
明日の午前中に出せば何とかなるので、今日は恐らく徹夜です。この歳になると徹夜が辛くて辛くて。頑張って午前中までに仕上げて、送って、そこから爆睡する予定。

ご飯も食べてないのに、こんなの書いてていいのかなぁ? なんて思わないでもないけれどもねw で、ずっと控えていた煙草(そう、物凄く順調に禁煙が進んでいたのです!)も買いだめして、早くも一箱吸ってしまいました。


ま、そんなわけで、これからまた作業に戻ります。
今日は本当にこれを見て下さっている方にとってどうでもいい、下らないお話でした。反省。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2008-09-08 20:31 | 日々之雑記