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久住女中本舗

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2007年 07月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『千夏ちゃんとあそぼう』

フリーサウンドノベルレビュー 『千夏ちゃんとあそぼう』_b0110969_1772435.jpg

道玄斎です。こんにちは。
今日もフリーのサウンドノベルを紹介していきます。
今回は「素敵すぎる世界」さんの『千夏ちゃんとあそぼう』です。


本作は、そのほのぼのとしたタイトルとは裏腹に、ダークで、ホラー的要素が強い異色の作品です。プレイ時間は10~15分程度でしょうか。サクッとプレイする事が出来ます。
選択肢は無しの一本道ノベル。
ジャンルは一応「ホラー(?)」としましたが、サイコサスペンスみたいな。

正直、生半可なホラー作品より恐いです。恐い恐い恐い!
それも口裂け女的な怖さや、のっぺらぼう的怖さとも違う、人間(女性)そのものの怖さです。

男の身である自分には、分からない事も多いのですが、女同士のいがみ合い、憎しみというのはとにかく凄まじいものがあります。
女子校で陰湿ないじめの連鎖が起きるケースが多い、というのはその良い例です。
自分の目的の為には、どんなものでも利用するし、その道具に対しては一切何の感情も持たない。目的が全て。

本作と似た話を、以前読んだことがあります。
『今昔物語』を福永武彦がリメイクした小説です。結末部分が原作の『今昔物語』とかなり違っていて、怪奇現象の正体は「生身の女」で、嫉妬や妬みから恐い事をしでかす、といったストーリーです。原作も恐かったけれども、リメイクの方がよりずしっときました。
それに近い手触りがこの作品にはあります。

絶対に、男には女のこういう行動原理や、心情の動きは理解出来ないでしょう。
やや女性に対して、悪し様に俺は今語っていますが、実は俺の言っている事はハズレで、本当は女しか分からない独特な行動理念があるんだろうなぁ……。

と、そんな事をプレイ後に思いました。
これで大体作品の内容は分かるかな?

ちなみに、本作は、立ち絵なしの背景写真のみのノベルです。
逆にそれが作品の雰囲気にマッチしていて良いですね。
イラストって実は重要で、「面白そうだな」って思っても、イラストが好みでなかったらプレイを躊躇してしまう事もあるくらいです。けど、雰囲気やテキストそのものの良さを活かした作品であるならば、ヘタにイラストがついていない方が効果的な場合があります。本作はまさにそうした作品です。


気になった箇所としては、千夏ちゃんと理子ちゃんが初めて話す場面で、何故千夏ちゃんがあんなに攻撃的だったのか、その説明が足りないように感じました。
作品中で、千夏ちゃんは過去にいじめられていた経験がある、と描写されていたわけですが、過去のいじめの主犯が理子だった、とか何か理子への憎悪の明確な理由付けがあれば、より怖さが引き立ったのではないでしょうか。

個人的には四くらいの評価を付けたい所なのですが、あまりに自分の好みに偏った評価もアレかな、と思い、三にとどめました。
是非、男性にプレイして貰いたい作品です。
あっ、けど女の子にフラれた直後の人とかは要注意かも。トラウマを刺激されてしまいますw

# by s-kuzumi | 2007-07-21 15:59 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 『あやじょ!! ~綾椎女子高不思議研究会~』

フリーサウンドノベルレビュー 『あやじょ!! ~綾椎女子高不思議研究会~』_b0110969_1657637.jpg

今日の副題「女子高生オカルトサークル」

お勧め指数(五段階評価):二



どうもこんばんは。
いい加減、名無しの権兵衛だとマズイので、取り敢えず「道玄斎」と名乗らせて下さい。

改めまして、こんばんは。道玄斎です。
本日二本目のサウンドノベルの紹介です。

今回は空工房さんの『あやじょ!! ~綾椎女子高不思議研究会~』をプレイしました。
なんていうか『メタ女』を彷彿とさせるようなタイトル、そしてホラー系(?)という事で、興味をもった訳です。

で、またしても「いつもの場面でいつもの音楽」のオンパレードな訳ですが、妙にそれが確信犯的な使い方をしているような……。徹底的なエンターテイメントを追求する為の小道具みたいな?
妙にチープなタイトル画面で「あやじょ!」の文字と、あのおなじみの妙にハイテンションな音楽が出てきた時は、思わず興奮してしまいました。

内容を一言で言えば、「女子高生オカルトクラブ」という感じです。
こういうの好きなんですよねぇ……。

女子高生オカルトクラブが、呪い代行サイトを運営している呪術師と連絡を取って、彼の住む村に聞き取り調査に行く。
その村は、近代以前、有名な呪術師達の村だった……。


まぁ、こんな感じのストーリーです。
女子高生のオカルトクラブで、呪い代行サイトですよ?こういうの好きなんですよねぇ……。


先ず、面白いアイデアが多い作品でしたので、それを紹介。


・テキスト部分で、独特の単語やことわざなどがクリッカブルになっており、クリックすると画面が切り替わり、解説が読める。

・単なる「読むだけ」ではなく、「調査モード」を設けている為に、メリハリがついている。

・立ち絵が口パクしてくれる。


意外とテキスト部分をクリックするような形のノベルゲームは、今まで無かったのではないでしょうか?たとえばテキスト部分で「綾女」という単語の初出時に、そこだけ文字色が変わっており、クリックする事で「綾女」の解説が読める仕組みです。
このノベルの世界独特の単語に関する、解説は面白いのですが、後半、ことわざの解説やどうでもいい語の解説比重が増えてしまって、ちょっと残念でした。

調査モードも、面白い試みの一つですね。
カーソルを移動する事で、調査可能な物体にカーソルが当たると、カーソルが虫眼鏡の形となりそこでクリックをする事で、調査が行われます。
恐らく、この調査の出来によってバッドエンドに行ったりするみたいです。

立ち絵の口パクも珍しいですよね。
これは、好き嫌いが別れるかな?俺は正直、無くてもいいかな?と。ボイス付きとかだと、威力を発揮出来るかもしれません。


全体的にみて、色んな面白い試みをしている、という印象です。
前半の、読者をグイグイと引き込んでいくような「ワクワク感」がいいですねぇ。
こういう、オカルト探索系のサウンドノベルは、気付いた時には事件に巻き込まれているものが多いわけですが、女子高生がオカルトサークルを結成し、呪い代行サイトを調査していく、みたいにまさにサークル活動のノリのワクワク感が存在していると、グッと物語に引き込まれます。

ただ、前半のツカミに対して、後半がかなり尻すぼみになっていて、そこが気になりました。
ネタバレになってしまうので、詳細は伏せますが、後半部分の事件の顛末が、消化不良のまま終わってしまって、いつの間にかハッピーエンドになってしまった印象があります。
あっ、勿論バッドエンドだと、バッドなエンドの筈です……。

もっと前半部分の持っていたワクワク感を突き詰めて、尚かつ「女子高生オカルトサークル」ってオイシイ属性を活かせれば、もっと良い作品になれるかと思います。
色々な試みなどを考えても、「惜しい」作品です。

「女子高生オカルトサークル」にピンと来た方は、プレイしてみるとよいでしょう。

# by s-kuzumi | 2007-07-20 22:21 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『雨やどり』

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『雨やどり』_b0110969_172854.jpg

今日の副題「サクッとホラー」

俺です。
昨日はやや重たいな『ナルキッソス』という大作をプレイしましたので、今日はサクッと遊べるゲームをチョイスしてプレイしてみました。

「CARAMELBOX」(どうやら「からめるぼっくす」と読むようです)さんの『雨やどり』です。

ホラーです。
オーソドックスなスタイルで、内容も大体5分もあれば全てのテキストを見ることが出来ます。
が、

・ボイス付き(フルボイスではない)

です。なんかこう五分で終わるような小品に、ボイスが付いていたりすると妙に嬉しくなりませんか?小さいけれどもぎゅっと中身が詰まってる気がして。

それはともかく、「雨やどり」を主題にしたホラー作品で、或る意味「良くあるパターン」なのかもしれません。けれども、画面には始終雨が降っているエフェクトが掛かり、雰囲気を盛り上げています。これが全部プレイするのに一時間や二時間掛かるようなものだと、雨のエフェクトが邪魔になる所ですが、プレイ時間が短い為にこのエフェクトは雰囲気作りのみに特化出来ているようです。

怖さの質は、「口裂け女」的怖さではなく、「のっぺらぼう」的な怖さです(分かる?)。
瞬間的・暴力的な怖さではなく、じんわりと恐くなってくる。そういう感じです。

選択肢は一箇所。全てのパターンを見ると「おまけ」シナリオに入れます。
この手のものは、全てのシナリオを見ないと話が繋がらないところがあります。が、全部含めて5分くらいですから、ちょろいもんです。

そうそう、イラストは可愛らしいですよ?
こういう女の子は非常に好みです。ただ、一つ気になったのは、凶器である包丁が妙になげやりに書かれてる点(w
これはこれでいいのかもしれませんが、もうちょっと体裁が整っていると良いなと思いました。

本当に短い時間で遊べますので、ちょっとした息抜きに是非遊んでみて下さい。
丁度梅雨まだ明けやらぬ今の時期にプレイすると、雰囲気が出て良いかもしれませんね。

# by s-kuzumi | 2007-07-20 14:31 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 『ナルキッソス2』 

フリーサウンドノベルレビュー 『ナルキッソス2』 _b0110969_16521497.jpg

今日の副題 「エンターテイメントを越えて」


お勧め指数(五段階評価): 五


俺です。

サウンドノベルのレビュー、第一弾は「すてーじ☆なな」さんの『ナルキッソス2』です。
説明不要の名作ですので、ご存知の方も多いかと思います。

敢えて周辺的な情報から述べさせて貰いますと、先ず声優が豪華です。
後藤邑子さん、能登麻美子さんといった方々が参加されています。

あと、NScripterの使い方が本当に上手いです。
「こういう見せ方があるんだ」と気付かされるくらいに、デザインとして、とても洗練されたインターフェースとなっています。
文章は、イラスト部分の下に、1~2行づつ表示されるのですが、これは好き嫌いが別れる所かもしれませんね。


さて、本題に入ると、この『ナルキッソス2』はエンターテイメントでありながらエンターテイメントを越えている、と言えるのではないでしょうか?
サウンドノベルの中には、「演出としての死」を作品に取り込むものが割と存在していると思います。が、安直な死の描写ではなく、「生きる事/死ぬこと」に非常に真剣に取り組んだ作品が、本作なのだと思います。過去・現在・未来の生と死を場面場面で描写していく力は凄いです。
その分、全体的なトーンは暗めで、一気に読むと少し辛いものがありますが。
けど、文章の読みやすさ、音楽のチョイスの確かさ、背景の絶妙な切り替わりが、暗さの中に、一種幻想的な雰囲気を出し、暗さを和らげている感じです。
妙な説教臭さも無く、確かにエンターテイメントであるのです。けれどもそれ以上の何か、が存在しているのです。

前作『ナルキッソス』では、確かに凄い作品だ、と感じさせるものがありました。
ただ、消化不良というか、咀嚼しきれない部分が存在していたのも事実です。それは「つまり何を伝えたいのか?」というのが明確に作品に込められていなかった(あるいは伝わりにくかった)せいだと感じました。
『ナルキッソス』では、この消化不良感も一つのウリで、作品構成の重要な要素となっていたのは事実です。そのつかみ所の無さ、が逆にこの作品の素晴らしい面でもありました。

しかし、『ナルキッソス2』では、ボリュームが増えた為か前作にあった消化不良感は無く、姫子とセツミの関係を丁寧に追っていく事で、より強いメッセージ性が増えたと言えるのではないでしょうか?いや、「じゃあ、何を伝えたかったか説明してよ」って言われても説明出来ないのですが……。

単純な娯楽というのとは違う、その先にある何か。
それがこの作品のキモです。

ちなみに、音楽などの演出も秀逸ですね。
よくぞこのタイミングで、このBGMを!と思わずうなってしまうくらいに、文章と背景と音楽が見事にマッチして世界観を構成しています。

割と、サウンドノベルを沢山プレイしていると、「またこういうシーンでこの曲かい」と思う事が多いのですが、それはやはり、同じフリーの音楽素材を使用している、という事ではなくて、あまりにも文章や場面が類似し過ぎている所に、更にそうした場面でおなじみの音楽が登場してしまう事に起因する問題だと思います。

如何に自分の作品にオリジナリティを出せるか、という問題ですね。
文章や場面にきらりと光るものがあれば、おなじみの音楽でも多分気にならない筈です。


ちょっとべた褒めしすぎて、妙にこの『ナルキッソス2』に肩入れしてしまっているのですが、気になった点が、いくつかあります。

・セーブの問題

『ナルキッソス2』ではいつでもセーブが可能です。
ただ、ロードを行うと、その章の最初まで戻されてしまうようなのです。
ある章を後半まで読み進め、そこでセーブをしても、ロード時には章の最初まで戻されてしまいます。


・既読スキップの不備

「セーブの問題」とも絡むのですが、既読スキップが存在していないのは、少々辛いものがあります。ロードした際に章の始めまで戻ってしまった時、既読スキップがあればスムーズに目的の位置まで移動する事が出来ます。非常に惜しい点です。
まぁ、普通に「Ctrl」を使ってスキップをしてもいいのですが、機能として備わっていた方がベターでしょう。


と、敢えて欠点も述べてみましたが、そんな欠点を吹き飛ばす程のインパクトがこの作品にはあります。
少々テーマが重たいので、俺は一気にプレイする事が出来ませんでした。割と小刻みにちょこちょこと。

兎に角、この作品は万人にお勧め出来る作品です。
今までサウンドノベルをプレイした事の無い人にも是非ともお勧めしたい一本です。

# by s-kuzumi | 2007-07-20 03:17 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 19日

アップル、UNIX向け印刷システム「CUPS」を買収 だそうです。

俺です。こんばんは。

さて、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070718-00000003-cnet-sci

タイトルのニュースです。
CUPSというと、今恐らく一番メジャーなLinux等で使う印刷用のプログラムですよね。
先程聞いてみたのですが、久住のLinuxマシンにもこいつが入っている、との事でした。

今回のニュースで良く分からないのが、GPLの及ぶ範囲です。
GPL(GNU General Public License)では、ソースコードを独占しない(出来ない)という点に、もの凄い重点が置かれているかと思います。

ストールマンの『フリーソフトウェアと自由な社会』という本を以前読んだ事があるのですが、フリーソフトのフリーは「フリースピーチ」(言論の自由)のフリーであって、日本語にすればやはり「自由」という意味合いが、一番しっくりくるそうです。

ソフトにアクセスする自由、ソースコードを見ることが出来る自由、ソースコードを変更する事が出来る自由、さらにそれを販売する自由、と多くに自由を保証するライセンス、それがGPLに対する、俺の認識です。
GPLというライセンス形態が、資本主義の世に通用するのか(新版のGPL3の問題なんかもありますよね)どうか、という事は色んな場所で多く議論されていると思うので、ここでは割愛します。

問題は、現行のCUPSというプログラムが、GPL或いはLGPLというライセンスでリリースされている、という事、そしてアップルがソースコードを「買収」してしまったという事実、又、アップルがリリースするCUPSに対しては、GPLの「例外」が存在する、という事実です。

そもそも、プログラム(ソースコードを含む)を独占させない、というのがGPLの本分だった筈で、GPLのライセンスが付いているものは、改造を施して自主的にリリースしてもそれにはGPLのライセンスを適用させねばならない、という厳しい掟も存在していた筈です。

今回、CUPSのソースコードをアップルが「買収」したという事。
買収という行為そのものが、GPLに反しているのかいないのか。
或いは、アップルがリリースするCPUS絡みのプログラムに対しては「例外」が適用されている、という事がやはりGPLに反しているのかいないのか。

そこの所がよく分かりませんでした。
ソースコードを「買収」し、一部ではあるけれども「例外」を設けプログラムをリリースする事は、GPLの最も忌み嫌う「ソフトウェアの独占」に繋がるのではないか、という事です。

実際、どうなんでしょうね?
GPLでは、今回のようなケースは想定しているのでしょうか?そしてそれに対する対策は取れているのでしょうか?

その筋に詳しい方、是非ご意見を頂きたく思います。

# by s-kuzumi | 2007-07-19 23:29 | 日々之雑記 | Comments(0)