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久住女中本舗

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2007年 07月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『雨やどり』

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『雨やどり』_b0110969_172854.jpg

今日の副題「サクッとホラー」

俺です。
昨日はやや重たいな『ナルキッソス』という大作をプレイしましたので、今日はサクッと遊べるゲームをチョイスしてプレイしてみました。

「CARAMELBOX」(どうやら「からめるぼっくす」と読むようです)さんの『雨やどり』です。

ホラーです。
オーソドックスなスタイルで、内容も大体5分もあれば全てのテキストを見ることが出来ます。
が、

・ボイス付き(フルボイスではない)

です。なんかこう五分で終わるような小品に、ボイスが付いていたりすると妙に嬉しくなりませんか?小さいけれどもぎゅっと中身が詰まってる気がして。

それはともかく、「雨やどり」を主題にしたホラー作品で、或る意味「良くあるパターン」なのかもしれません。けれども、画面には始終雨が降っているエフェクトが掛かり、雰囲気を盛り上げています。これが全部プレイするのに一時間や二時間掛かるようなものだと、雨のエフェクトが邪魔になる所ですが、プレイ時間が短い為にこのエフェクトは雰囲気作りのみに特化出来ているようです。

怖さの質は、「口裂け女」的怖さではなく、「のっぺらぼう」的な怖さです(分かる?)。
瞬間的・暴力的な怖さではなく、じんわりと恐くなってくる。そういう感じです。

選択肢は一箇所。全てのパターンを見ると「おまけ」シナリオに入れます。
この手のものは、全てのシナリオを見ないと話が繋がらないところがあります。が、全部含めて5分くらいですから、ちょろいもんです。

そうそう、イラストは可愛らしいですよ?
こういう女の子は非常に好みです。ただ、一つ気になったのは、凶器である包丁が妙になげやりに書かれてる点(w
これはこれでいいのかもしれませんが、もうちょっと体裁が整っていると良いなと思いました。

本当に短い時間で遊べますので、ちょっとした息抜きに是非遊んでみて下さい。
丁度梅雨まだ明けやらぬ今の時期にプレイすると、雰囲気が出て良いかもしれませんね。

# by s-kuzumi | 2007-07-20 14:31 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 『ナルキッソス2』 

フリーサウンドノベルレビュー 『ナルキッソス2』 _b0110969_16521497.jpg

今日の副題 「エンターテイメントを越えて」


お勧め指数(五段階評価): 五


俺です。

サウンドノベルのレビュー、第一弾は「すてーじ☆なな」さんの『ナルキッソス2』です。
説明不要の名作ですので、ご存知の方も多いかと思います。

敢えて周辺的な情報から述べさせて貰いますと、先ず声優が豪華です。
後藤邑子さん、能登麻美子さんといった方々が参加されています。

あと、NScripterの使い方が本当に上手いです。
「こういう見せ方があるんだ」と気付かされるくらいに、デザインとして、とても洗練されたインターフェースとなっています。
文章は、イラスト部分の下に、1~2行づつ表示されるのですが、これは好き嫌いが別れる所かもしれませんね。


さて、本題に入ると、この『ナルキッソス2』はエンターテイメントでありながらエンターテイメントを越えている、と言えるのではないでしょうか?
サウンドノベルの中には、「演出としての死」を作品に取り込むものが割と存在していると思います。が、安直な死の描写ではなく、「生きる事/死ぬこと」に非常に真剣に取り組んだ作品が、本作なのだと思います。過去・現在・未来の生と死を場面場面で描写していく力は凄いです。
その分、全体的なトーンは暗めで、一気に読むと少し辛いものがありますが。
けど、文章の読みやすさ、音楽のチョイスの確かさ、背景の絶妙な切り替わりが、暗さの中に、一種幻想的な雰囲気を出し、暗さを和らげている感じです。
妙な説教臭さも無く、確かにエンターテイメントであるのです。けれどもそれ以上の何か、が存在しているのです。

前作『ナルキッソス』では、確かに凄い作品だ、と感じさせるものがありました。
ただ、消化不良というか、咀嚼しきれない部分が存在していたのも事実です。それは「つまり何を伝えたいのか?」というのが明確に作品に込められていなかった(あるいは伝わりにくかった)せいだと感じました。
『ナルキッソス』では、この消化不良感も一つのウリで、作品構成の重要な要素となっていたのは事実です。そのつかみ所の無さ、が逆にこの作品の素晴らしい面でもありました。

しかし、『ナルキッソス2』では、ボリュームが増えた為か前作にあった消化不良感は無く、姫子とセツミの関係を丁寧に追っていく事で、より強いメッセージ性が増えたと言えるのではないでしょうか?いや、「じゃあ、何を伝えたかったか説明してよ」って言われても説明出来ないのですが……。

単純な娯楽というのとは違う、その先にある何か。
それがこの作品のキモです。

ちなみに、音楽などの演出も秀逸ですね。
よくぞこのタイミングで、このBGMを!と思わずうなってしまうくらいに、文章と背景と音楽が見事にマッチして世界観を構成しています。

割と、サウンドノベルを沢山プレイしていると、「またこういうシーンでこの曲かい」と思う事が多いのですが、それはやはり、同じフリーの音楽素材を使用している、という事ではなくて、あまりにも文章や場面が類似し過ぎている所に、更にそうした場面でおなじみの音楽が登場してしまう事に起因する問題だと思います。

如何に自分の作品にオリジナリティを出せるか、という問題ですね。
文章や場面にきらりと光るものがあれば、おなじみの音楽でも多分気にならない筈です。


ちょっとべた褒めしすぎて、妙にこの『ナルキッソス2』に肩入れしてしまっているのですが、気になった点が、いくつかあります。

・セーブの問題

『ナルキッソス2』ではいつでもセーブが可能です。
ただ、ロードを行うと、その章の最初まで戻されてしまうようなのです。
ある章を後半まで読み進め、そこでセーブをしても、ロード時には章の最初まで戻されてしまいます。


・既読スキップの不備

「セーブの問題」とも絡むのですが、既読スキップが存在していないのは、少々辛いものがあります。ロードした際に章の始めまで戻ってしまった時、既読スキップがあればスムーズに目的の位置まで移動する事が出来ます。非常に惜しい点です。
まぁ、普通に「Ctrl」を使ってスキップをしてもいいのですが、機能として備わっていた方がベターでしょう。


と、敢えて欠点も述べてみましたが、そんな欠点を吹き飛ばす程のインパクトがこの作品にはあります。
少々テーマが重たいので、俺は一気にプレイする事が出来ませんでした。割と小刻みにちょこちょこと。

兎に角、この作品は万人にお勧め出来る作品です。
今までサウンドノベルをプレイした事の無い人にも是非ともお勧めしたい一本です。

# by s-kuzumi | 2007-07-20 03:17 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 07月 19日

アップル、UNIX向け印刷システム「CUPS」を買収 だそうです。

俺です。こんばんは。

さて、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070718-00000003-cnet-sci

タイトルのニュースです。
CUPSというと、今恐らく一番メジャーなLinux等で使う印刷用のプログラムですよね。
先程聞いてみたのですが、久住のLinuxマシンにもこいつが入っている、との事でした。

今回のニュースで良く分からないのが、GPLの及ぶ範囲です。
GPL(GNU General Public License)では、ソースコードを独占しない(出来ない)という点に、もの凄い重点が置かれているかと思います。

ストールマンの『フリーソフトウェアと自由な社会』という本を以前読んだ事があるのですが、フリーソフトのフリーは「フリースピーチ」(言論の自由)のフリーであって、日本語にすればやはり「自由」という意味合いが、一番しっくりくるそうです。

ソフトにアクセスする自由、ソースコードを見ることが出来る自由、ソースコードを変更する事が出来る自由、さらにそれを販売する自由、と多くに自由を保証するライセンス、それがGPLに対する、俺の認識です。
GPLというライセンス形態が、資本主義の世に通用するのか(新版のGPL3の問題なんかもありますよね)どうか、という事は色んな場所で多く議論されていると思うので、ここでは割愛します。

問題は、現行のCUPSというプログラムが、GPL或いはLGPLというライセンスでリリースされている、という事、そしてアップルがソースコードを「買収」してしまったという事実、又、アップルがリリースするCUPSに対しては、GPLの「例外」が存在する、という事実です。

そもそも、プログラム(ソースコードを含む)を独占させない、というのがGPLの本分だった筈で、GPLのライセンスが付いているものは、改造を施して自主的にリリースしてもそれにはGPLのライセンスを適用させねばならない、という厳しい掟も存在していた筈です。

今回、CUPSのソースコードをアップルが「買収」したという事。
買収という行為そのものが、GPLに反しているのかいないのか。
或いは、アップルがリリースするCPUS絡みのプログラムに対しては「例外」が適用されている、という事がやはりGPLに反しているのかいないのか。

そこの所がよく分かりませんでした。
ソースコードを「買収」し、一部ではあるけれども「例外」を設けプログラムをリリースする事は、GPLの最も忌み嫌う「ソフトウェアの独占」に繋がるのではないか、という事です。

実際、どうなんでしょうね?
GPLでは、今回のようなケースは想定しているのでしょうか?そしてそれに対する対策は取れているのでしょうか?

その筋に詳しい方、是非ご意見を頂きたく思います。

# by s-kuzumi | 2007-07-19 23:29 | 日々之雑記 | Comments(0)
2007年 07月 18日

Firefox 2.0.0.5 リリース。

俺です。こんにちは。

つい、今し方コンピュータを立ち上げて、ブラウザを使用した所、Firefoxの自動更新がありました。これでヴァージョンが2.0.0.5になりましたね。

以前の日記で書いた例の問題も治っていると思います。

で、折角なので、どれくらいのセキュリティフィックスがあったかチェックしてみる事にしました。


MFSA 2007-17 XUL Popup Spoofing
MFSA 2007-16 XSS using addEventListener
MFSA 2007-14 Path Abuse in Cookies
MFSA 2007-13 Persistent Autocomplete Denial of Service
MFSA 2007-12 Crashes with evidence of memory corruption (rv:1.8.0.12/1.8.1.4)


と、まぁこんな所みたいっす。
これらの問題が修正されたらしい。
やはり、以前、「一週間もすればセキュリティフィックスがリリースされるだろう」と俺は言ったのだけれども、実際には四日でしたね。

ということで、Firefoxユーザーで、まだ2.0.0.5に更新されていない方はお早めに更新を。

# by s-kuzumi | 2007-07-18 14:13 | 日々之雑記 | Comments(0)
2007年 07月 17日

新カテゴリ設定。

俺です。こんばんは。

久住とちょっと話し合ったのですが、一応「久住女中本舗」は何をするのか、良く分からないのだけども「同人サークル」らしいので、読書記録だけをブログにぶち挙げるのはどうなのか?という事を考えておりまして。

実際、同人誌を造りたいのか、或いは同人ゲームを造りたいのか、はたまた同人音楽をやりたいのか、全然分からないまま、あり得ないほどの見切り発車でこの「久住女中本舗」は動いています。

んで、日々のブログの更新は、岩波文庫の青シリーズの読書感想文だったりするわけで……。勿論、当サークルの構成員の事、関心を持っているもの何かをお伝え出来るのは、良い事だと思うのですが、それだけじゃあんまりじゃないか。

だから、俺が久住に言いましたよ。

「俺さ、フリーのサウンドノベルって結構プレイしてるんだよね。なんかそういうレビューとかを書いたらちょっとは『同人サークル』っぽくない?」

と。
そしたら、あっさり承諾されたので、カテゴリに「サウンドノベル」の項目を入れてみました。
ま、或る意味で読書記録と変わらないようなところがあるけれども、ちょっとはソレっぽいでしょ。

昔、サウンドノベルで面白い作品を探していたんだけども、何を選んだらいいか分からなかった時、レビューを書いてくれていた。偉大なサイトがあって、随分お世話になりました。
いまだに定期的にみて、参考にさせて頂いていますよ?
そんな凄いサイトには及びも付かないけれども、少しでもフリーのサウンドノベルの面白さや、面白い作品を紹介出来たら、と思っています。

暫く時間は掛かりますが、順次サウンドノベルレビューを公開していくので、ご期待下さい

# by s-kuzumi | 2007-07-17 23:28 | サウンドノベル | Comments(0)